「地上最強への道 大山カラテもし戦わば」大山倍達
虎、ライオンに勝つ条件──
熊と戦うための研究──
ゴリラと戦わば──
常人の発想ではない。目次を見ただけで分かる。
大山総裁の本は語り口が面白すぎ、それだけで楽しいのだが、なおかつ、このテーマ設定。
自分は、たとえば、知人と和やかに向き合っている時に「もし、いま、相手の目に指を突っ込んだら、どうなるだろうか?」とか、考えることがある。
大学時代に、精神科医を志していた後輩にそう話したら「人間は想像する生き物ですから」と、やさしく受け止めてもらえたのを、思い出す。
本書では、大山総裁が本気で想像力をフル稼働。あるいは、実際に戦った体験談も織り交ぜ、猛獣や各種格闘技、凶器と戦う。
私はもしこのとき、うまくダッキングしてもぐりこめたら、相手がオスライオンなら、下半身にもぐりこんで、両手でがっしりわきをだき締めるか金の玉をつかみ、これを握りつぶしてみたい───
全編こんな感じである。一家に1冊あって損はない逸品。
(2015年6月12日Facebook投稿を転載)