てっちレビュー

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「切り裂きジャック・百年の孤独」「津山三十人殺し」「死刑執行人サンソン」

最近読んだ本3冊について。

 

「切り裂きジャック・百年の孤独」

「切り裂きジャック・百年の孤独」島田荘司

 

ロンドンのあの事件から100年たった1988年、東西統一前の西ベルリンで売春婦5人が惨殺される事件が発生──というストーリーの小説。

 

ふたつの事件を対比させながら、切り裂きジャック事件の謎をひもとく。

 

解決のプロセスはいまいちだが、被害者の多くが腹を割かれ、被害者5人で犯行が止まった事件の動機を推理するアイデアとしては面白いと思った。

 

「津山三十人殺し」

「津山三十人殺し」筑波昭

 

ノンフィクション。

 

犯人の生い立ちや犯行に至る背景、犯行の状況が詳しく再現されている。

 

「死刑執行人サンソン」

「死刑執行人サンソン」安達正勝

 

だいぶん前に、荒木飛呂彦の推薦文にひかれて珍しく新品で購入し、そのまま放置していた1冊。

 

18世紀のフランスで、世襲の死刑執行人一族に生まれ、苦悩するシャルル・アンリ・サンソンの生き様を描いている。

 

死刑執行人一族が被差別階級だったこと、サンソンは死刑反対論者だったことが興味深い。

 

江戸時代を舞台にした漫画「首斬り朝」を思い出す。

 

この漫画の主人公、山田朝右衛門も世襲の公儀お様し役(死刑執行人)で、周囲に忌み嫌われ、死刑反対論者だった。

 

久々に読みたくなって探したけど、どっかに紛失した模様。

 

(2015年6月3日Facebook投稿を転載)