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「HR GIGER ARh+」H.R.ギーガー 「BASTARD!!」「エイリアンクラッシュ」がギーガーの世界への入り口だった 古代エジプト風の作品も面白い

「HR GIGER ARh+」

「HR GIGER ARh+」H.R.ギーガー

私の場合、漫画「BASTARD!!─暗黒の破壊神─」(萩原一至)や、テレビゲーム「エイリアンクラッシュ」が、入り口だった。

スイスのイラストレーター、H.R.ギーガーは頭蓋骨や性器、機械を組み合わせた不気味な作品を描く。

映画「エイリアン」のエイリアンをデザインしたことで、よく知られる。

 

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「BASTARD!!」に登場する破壊神アンスラサクスは、ギーガーの作品「リー1」から着想したと思われる造形。

 

「BASTARD!!─暗黒の破壊神─」より。破壊神アンスラサクス

「HR GIGER ARh+」より。「リー1」

 

そして「エイリアンクラッシュ」は、デザインがギーガー風だ。

 


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私は高校年代の頃に週刊少年ジャンプで連載が始まった「BASTARD!!」が好きになった(お気に入りのキャラは雷帝アーシェス・ネイ)。

アンスラサクスのネタ元がギーガーだと知ったのは、大学生になってから。

 

サークル「SF研究会」の友人が、ギーガーや、その作品に影響を与えた怪奇作家ラヴクラフトの「クトゥルフ神話」のファンだった。

 

(上記の本は以前、持っていたけど、ヤフオクで売ってしまったので、もうない)

 

この友人が「エイリアンクラッシュ」で遊んでいるのを見て、不気味なイラストが話題になり、ギーガーを知ったのだった。

 

そして、私がすぐさま探して買った作品集が本書「HR GIGER ARh+」。

 

 

洋書で、説明文が英語なので、読む気が起きないけども、イラストを見ているだけで楽しい。

主な作品は載っているので、入門には手頃だと思う。

 

アンスラサクスのネタ元の作品「リー1」は、ギーガーが、恋人で女優のリー・トプラーをモデルに描いた。

作品「リー2」のほうが私の好み。

こんな風に描かれて、リーがどう思ったのかは、気になるところだ。

 

「HR GIGER ARh+」より。「リー2」

 

作品「ヒエログリフ」は、古代エジプトの天空の神ヌトと大地の神ゲブが描かれた有名な壁画をアレンジしたのだと思う。

「エイリアン」に登場するフェイスハガー、チェストバスターのようなものも描かれているのが、面白い。

この作品も、古代エジプトの文字ヒエログリフに興味があった私の心をとらえた。

 

「HR GIGER ARh+」より。「ヒエログリフ」

プログレバンド、エマーソン・レイク&パーマーのアルバム「恐怖の頭脳改革」のジャケットに使われたイラスト2点も載っている。

アルバムの原題「Brain Salad Surgery」は、フェラチオを意味するスラングだという。

その点を意識してか、イラスト2点のうち女性の顔が描いてある1点は当初、男性器も一緒に描いてあったらしい(さすがに、まずいということになり、消されたのだとか)。

 

「HR GIGER ARh+」より。「恐怖の頭脳改革」のジャケットイラスト(右側の2点)

頭蓋骨と機械を組み合わせた作品「ランドスケープ19」も、かっこいい。

「ランドスケープ20」は、男女の結合が多数描いてある。

猥褻か芸術かが論争になったという。

笑ってしまうくらい露骨に描いているので、当然、そうなるだろう。

 

「HR GIGER ARh+」より。「ランドスケープ19」(上)と「ランドスケープ20」(下)

頭が長いエイリアンの姿は、男性器から着想したとも、画家サルバドール・ダリの作品から着想したとも言われる。

ギーガーはダリを尊敬し、ダリもギーガーの才能を高く評価していたらしい。

考えてみれば、ダリも、性的なイメージの作品がある。

似た者同士が惹かれあったということだろうか。

ダリも大好きな画家なので、機会をあらためて書いてみたい。

 

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