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諸星大二郎の味わい方(名作ガイド4本パック) 神話の謎解きと冒険のスリルがある「マッドメン」 人間とは、と考えさせられる傑作短編「生命の木」

マッドメン

マッドメン

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(詳しくはリンク先の各記事へ。随時、追加・更新)

 

私は大学時代に「SF研究会」というサークルに入っていた。

部室には、先輩方が置いていたSF小説や漫画がたくさんあり、そこで知った漫画家の1人が諸星大二郎。

代表作「マッドメン」と「海神記」があった。

神話や伝説、古代史に題材を取り、怪奇的、幻想的な作品が多い。

へぇ〜と思ううんちくが満載。

失礼ながら、絵柄は魅力的だと思わないけど、題材とストーリーが面白い。

人気漫画家・高橋留美子は、諸星漫画の大ファンだという。

下積みの頃に諸星漫画を見て「衝撃を受けた。私には描けないと思った」と、インタビューで語っている(「漫画家本VOL.14高橋留美子本」に収録のインタビュー)。

「文藝別冊 諸星大二郎 マッドメンの世界」では、諸星と高橋が対談している。

 

「マッドメン」は、精霊を信じて自然と調和した暮らしを送るパプア・ニューギニアの民族の神話に迫る物語。諸星大二郎の味わい方

 

(詳しくはリンク先の各記事へ。随時、追加・更新)

 

私は大学時代に「SF研究会」というサークルに入っていた。部室には先輩方が置いていたSF小説や漫画がたくさんあり、そこで知った漫画家の1人が諸星大二郎。代表作「マッドメン」と「海神記」があった。

神話や伝説、古代史に題材を取り、怪奇的、幻想的な作品が多い。へぇ〜と思ううんちくが満載。

失礼ながら、絵柄は魅力的だと思わないけど、題材とストーリーが面白い。

人気漫画家・高橋留美子は、諸星漫画の大ファンだという。

下積みの頃に諸星漫画を見て「衝撃を受けた。私には描けないと思った」と、インタビューで語っている(「漫画家本VOL.14高橋留美子本」に収録のインタビュー)。

「文藝別冊 諸星大二郎 マッドメンの世界」では、諸星と高橋が対談している。

 

諸星漫画に初めて触れるなら、謎解きや冒険のスリルもある「マッドメン」が読みやすいと思う。

 

「マッドメン」は、精霊を信じて自然と調和した暮らしを送るパプア・ニューギニアの民族の神話に迫る物語。

精霊に守られて不思議な力を持つガワン族の少年コドワと、その異母妹で日本の少女・波子の2人が主人公。

物語で描かれる神話は、作者の創作だと思うけど、日本の神話とも対比させながら展開され、面白い。

キリスト教とともに入り込む現代文明とのせめぎ合いも描かれる。

たとえば、聖書の「ノアの箱舟」に似たエピソード「鳥が森に帰る時」が一例。

基本的には、民族の伝統的な文化を守ろうというメッセージが貫かれるけど、単純な「自然礼賛、文明批判」ではないところがいい。

 

「マッドメン」より。鳥は帰ってきたぞ

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「海神記」は、絶望した人々が希望の地を目指して苦難の旅をするという暗い物語なのだけど、ゆったりと流れる川のようなエネルギーを感じる。

巫女のオオタラシ、漁民の磯良といったキャラクターの成長が見どころだ。

「海神記」は、古代日本史の「空白期間」(卑弥呼の時代の3世紀と、倭の五王の時代の5世紀のはざま)とされる4世紀の物語。

不漁や津波に苦しむ漁民たちが、突如現れた海神(わだつみ)の子、ミケツに導かれ、パラダイス的な希望の地「常世」を目指して旅をするストーリー。

 

「海神記」より。悩むオオタラシ

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日本神話から構想を膨らませ、私の故郷・山陰が舞台のひとつとなる作品「暗黒神話」も、いつか、レビュー記事を書きたい。

 

気軽に読める短編作品にも、味わい深いものが多い。

 

たとえば、主人公の考古学者・稗田礼二郎がさまざまな奇怪な事件に巻き込まれる短編シリーズ「妖怪ハンター」の1編「生命の木」。

キリスト教では、アダムとイヴが、禁じられた「知恵の木の実」を食べてしまったことが、2人の子孫である人間の原罪だとされる。

人間は罪深い存在だから、神の教えをよく守って生きなさい、ということになるのだろうけど・・・

これは、自ら考えて「神の教え」に疑問を抱くことを禁じているように、私には思えて、興味深い。

「生命の木」では、「知恵の木の実ではなく『生命の木の実』を選んだほうの人間たち」が描かれる。

長崎の隠れキリシタンの聖書「天地始之事」をヒントにした物語だとされる。

 

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同じく「妖怪ハンター」の1編「闇の客人(まろうど)」も好きな作品だ。

架空の貧しい山村で100年近く前に途絶えた祭りをまちおこしのために復活させ、トラブルに見舞われるストーリー。

そもそも、祭りが途絶えたのは、なぜだったのか。

それは、村人が死んだり、行方不明になったりするリスクがあったから。

それでも、貧しさゆえに、幸を願う祭りをなかなか、やめられなかったという秘密が解き明かされる。

幸運と不運はセットになっていてこそ、力を発揮するという風にも聞こえ、興味深い。

劇場版アニメ「天空の城ラピュタ」で、ヒロインのシータが、「良いまじないに力を与えるには、悪い言葉も知らないといけない」と言っていたのを思い出した。

 

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中国の伝奇志怪小説のような短編シリーズ「諸怪志異」、グリム童話をアレンジした短編集「トゥルーデおばさん グリムのような物語」も、いつか紹介したい。

 

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