てっちレビュー

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親子の性格の類似性 人間の性格は遺伝と環境が半々で形成されるらしい 私の家族を例に考えてみた

(上記のAmazon商品は本文と直接関係ありません)

 

人間の性格は、遺伝的な要素と、育つ環境の両方で形成されるらしい。

親子の性格の類似性、相違点について、考えてみた。

 

日本心理学会のサイトにQ&Aコーナーがあり、「性格は遺伝で決まるって本当ですか?」という問いに、慶應大学の安藤寿康氏が答えている(2005年時点の内容)

要約して抜粋すると、以下の通り。

・一卵性双生児は同じ環境で育っても、違う環境で育っても、性格にあまり違いがない。このため、性格に遺伝の影響はあると考えられる。

・双子の研究から算出すると、性格への遺伝の影響は50%程度。残り50%程度が環境によるものと考えられる。

・遺伝子は父母から半分ずつランダムに伝わるので、性格の遺伝的要素が、父母のどちらか一方とまるっきり同じにはならない。新しい組み合わせが生まれる。

(以上、抜粋)

父の性格のある面、母の性格のある面をそれぞれ受け継ぐということだろう。

 

psych.or.jp

 

さらにネットを探索していたら、ほかにも面白い研究があった。

東北大学学際科学フロンティア研究所の松平泉氏らの研究グループによると、人間の脳の「かたち」は、「父に似る部分」「母に似る部分」「両親に似る部分」「父にも母にも似ない部分」があるという。

この研究で言う脳の「かたち」とは、MRI画像から、大脳皮質の厚み、表面積、皮質下構造の体積などを算出したもの。脳の「かたち」は、親子を識別できるほど、よく似ているという。

今後の研究では、脳が似ていることと性格の関連を掘り下げるとしており、とても、興味深い。

性格の要素には、父に似ている部分、母に似ている部分、両方に似ている部分、どちらにも似ていない部分があるのかな、と想像した。

 

www.tohoku.ac.jp

 

私の長女を例に、遺伝的な側面について、具体的に検討してみる。

長女の性格の特徴と、私と妻のどちらに似ているかを整理すると、以下の通り。

 

<長女の性格>

笑いのツボ=私

特定の物へのこだわり=私

空想癖=私

収集癖=私

他人への思いやり=妻

常識やルール重視=妻

地道な努力ができる=妻

心配性、慎重=独自(私も妻も楽観的)

控えめ、無口=独自(私も妻も積極的で、おしゃべり)

 

整理してみると、対人関係に関する性格は妻に近く、自分の世界に関する性格は私に近いのかな、と思う。

 

親子3人で一緒にいる時、長女は、妻寄りの立ち位置で話していることが多い。

悩み事の相談は、妻にしているようだ。私には、してこない。

長女は現在、彼氏と同棲しているが、彼氏がいること自体、私はかなり後になってから知った(におわせていたのに、私が気づかなかっただけの可能性もある)。妻には、早くから知っていたようだ。

このような妻寄りの態度は、女性同士だからということもあるとは思うが、対人関係に関する考え方が妻と近いからなのかもしれないと思った。

妻によると、長女は私の無神経な言動に内心、腹を立てていることがよくあるらしい。ありがたいことに、長女は、この人はこういう性格だから仕方ない、と許容してくれているようだ。

 

一方で、長女と私が話し込むのは漫画、アニメ、美術といった趣味の話。「これ、面白いよ」とお互いに勧めたりする。

「笑いのツボ」は、ちょっと今、いい具体例が思い浮かばない。自宅で映画とかバラエティー番組を親子3人で見ている時に、爆笑するポイントや「こいつ、腹立つわ〜」みたいな反応が私と近い。

「特定の物へのこだわり」は、私で言うと、同じ靴を何回も買い替えて履き続けているとか、お気に入りのコーヒーカップじゃないと落ち着かないとか。

 

 

長女は、子どもの頃から「しろたん」の大きなぬいぐるみを抱いて寝ていて、社会人になった今もそう(何回も買い替えているが、古くなったものも捨てていない)。同棲中の彼氏は、理解してくれているという。

 

 

あと、長女は卵が大好きで、目玉焼きだと、白身から攻略して、最後に黄身を一口で食べるのが好き。幼い頃、食堂で月見うどんだと思って「卵うどん」を注文し、かき卵のうどんが出てきて、泣き出したことがあった。

 

次は、同じ両親の子でも、性格が違う点について、私と弟(3歳下)を例に、検討してみたい。

性格の特徴と、父母のどちらに近いかを整理すると以下の通り。

 

<私の性格>

人の悪口や愚痴が多い=母

おしゃべり=母

空想癖=母

収集癖=母

落ちている物を拾う=父

特定の物へのこだわり=父

無神経=父

楽観的=父も母も楽観的

 

<弟の性格>

人の悪口や愚痴が嫌い=父

基本的に無口=父

自分の心をのぞかれるのを嫌う=父

地道な努力ができる=父

日曜大工が好き=父

他人への思いやり=母

常識やルール重視=母

心配性、慎重=独自(父も母も楽観的)

 

私と母が人の悪口や愚痴をぺちゃくちゃとしゃべっていると、父がたしなめるといった感じ。弟は、そんな指摘はしないけど、こういう話題には乗ってこない。

 

私と父が話し込むのは、本や音楽といった趣味の話。私の好みは、父の影響をかなり受けている。

母は、あまり読書はしない。弟は主に漫画。映画はかなり見ていて詳しい(若い頃、レンタルビデオ店で働いていた)。

 

弟は、おそらく父の影響もあって、ギターを弾き、高校時代はバンド活動をしていた。聴く音楽の好みは、父とは全く違う。私とは、メタルが好きというのが共通点。オジー・オズボーンにしろ、イングヴェイ・マルムスティーンにしろ、聴きかじった程度の私と違い、弟は全アルバムを聴き込んでいて、詳しい。

 

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「落ちている物を拾う」は、父の場合、金槌の頭だけ落ちていたのを拾ってきて、柄を自作して使うとか。最近も、片側の脚が壊れた脚立を拾ってきて、脚を自作していた。

私の場合だと、捨ててある漫画を拾ってきて読むとか。公共図書館の不要本処分イベントで、掘り出し物を探して、ヤフオクで売るとか。

父や私のこのような行動を、母は「みっともないから、やめろ」と言う。

 

ちなみに、弟は、落ちている物を拾ってはこないが、日曜大工的なことが好きな点は、父と共通。水道工事の自営業を職に選んだのも、それでだろうか(なお、父の職は電気工事の自営業だった)。実家の壊れかけたベランダは、弟が撤去してくれた。近年は、小さな空き家を買って、自力で少しずつリフォームして、楽しんでいるようだ。

 

何だか、取り止めがなくなった。

 

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