子どもの頃、正月には餅をよく食べていた。
食べなくなったのは、いつ頃からだったか。
実家に同居していた父方の祖父母が、叔父の家に引っ越してからかもしれない。
私が小学校高学年くらいの頃だったか。
それまでは正月が近づくと、祖母と母が餅つき機を使って、餅を作っていた。
餅は、つきたてをちぎって、何も付けずにそのまま食べるのが一番美味しい。
まるめる手伝いをしながら、食べていたものだ。
私の故郷・鳥取市で一般的な雑煮は小豆雑煮。みそ仕立ての雑煮も珍しくない。
小豆雑煮は、丸い餅を煮て、椀に入れ、小豆を煮て砂糖で甘くした小豆汁をかける。
みそ仕立ての雑煮は、具のないみそ汁を作って、かける。
どちらも、いたってシンプルだ。
私の実家では、両方とも用意してあり、「どっち?」と聞かれるから、その時の好みで選んでいた。
鳥取県のYouTubeチャンネルで小豆雑煮の紹介を見つけたので、以下に紹介してみる。
作り方も出てくる。
ちなみに、妻の故郷・松江市では、すまし仕立てが一般的。小豆雑煮も食べるようだ。
(この記事の冒頭のAmazon商品は、島根県のブランド米「仁多米」の餅と、すまし仕立ての雑煮、小豆雑煮が作れるセット)。
すまし仕立ての雑煮は、かつお節で出汁をとり、醤油で味を整えて、すまし汁を作る。煮た丸い餅を椀に入れ、すまし汁をかけ、さらに、岩のりを乗せて、できあがり。
結婚してからは、妻がこの松江の雑煮を作るので、また、餅を食べるようになった。
見た目は地味だけど、岩のりが高い。
島根県出雲市産の希少な岩のり「十六島(うっぷるい)のり」だと、特に高い。
Amazonで見てみると、十六島のりは10グラムで1800円くらい。
わが家では、この4分の1くらいの安い岩のりを使っていた。
餅が好きな長女が大学進学で離れ、私たち夫婦だけになってからは、雑煮を食べなくなった。
長女は帰省してくると、自分ですまし仕立ての雑煮を作って食べている。
材料の餅や岩のりは「買ってぇ♡」と猫なで声で、私たちにねだって買わせる。
岩のりで思い出したけど、山陰地方の特産品に「板ワカメ」がある。
ワカメを板状に並べて干したもの。
おやつor酒のつまみとして、そのままパリパリと食べるか、砕いて、ご飯に乗せて食べる。
とても、美味しい。久しく食べていないので、懐かしい。
子どもの頃は、全国どこにでも普通にある物だと思っていた。
日本海側で取れるワカメは、太平洋側のものと比べ、短くて幅が広く、板ワカメ向きだと聞いたことがある。
つまり、短くて幅広のワカメが取れるから、板ワカメが生まれたというわけだ。
鳥取県では大山町御来屋(みくりや)産が人気。変な硬さがなく、茎まで美味しい。
Amazon商品で見つけられなかったので、島根県産のものを以下に紹介する。
御来屋産の板ワカメも通販サイトを紹介しておく(完売したとのこと。製造風景など写真あり)。
私の子どもの頃の思い出に、話を戻す。
前日の記事「正月の過ごし方」で書いた通り、子どもの頃は毎年、出雲大社に初詣に行っていた。鳥取市から、わざわざ。
出雲大社から帰った後に訪ねるのが、母の実家(母方の祖父母の家。山村の農家)。
団塊世代の母は4人きょうだい(姉、本人、妹、弟)で、正月や盆には母方の祖父母の家に全員が家族を引き連れて集まり、にぎやかに過ごすのが恒例だった。
伯母(母の姉)や叔母(母の妹)の家には年頃が近い、いとこが2人ずつ、そして、うちは私と弟の2人だから、子どもが計6人集まり、良い遊び相手だった。
祖父母の家は、曾祖母(祖父の母)、叔父(母の弟。独身)と合わせて4人家族。
祖父母は、正月と盆に孫たちがそろうのを楽しみにしていたようだ。
母のきょうだいがこれだけいると、かなりお年玉が集まるのではないかと思われそうだが、そうではなかった。
母と伯母、叔母は、お互いの家でお年玉をやり取りしないというルールを作っていた。
子どもにとっては、残念なルールだ。
祖父母や叔父からは、お年玉がもらえた。
3000~5000円くらいくれたと思う。
曾祖母がくれるお年玉は500円(当時は500円が紙幣だった)。
金銭感覚が違うな~とは思うけども、曾祖母までお年玉をくれるとは、ありがたいことだ。
大勢が集まるので、4家族対抗で、麻雀や花札をしたものだ。
お金は賭けないけども、勝敗で点数を付けて総合得点を競っていた。
核家族化、少子化が進んだ今、このような正月の過ごし方は珍しくなっているのではないだろうか。
なんだか、懐かしくなった。


