(上記のAmazon商品は本文と直接関係ありません)
私の人生で、異色の歩みと言えば、高校を中退して16歳で働いていたということくらい(測量会社勤務)。
定時制・通信制高校、大検を経て大学に入り、大学卒業後、新聞社に入ってからは、ずっと経歴に変化がない。
日々の仕事は刺激や変化があるけど・・・生きざまとしては、割と単調で平凡だ。
対照的に妻は、履歴書に書き切れないくらい、いろんな仕事を経験している。
特に、私と出会う前は、少し変わった仕事もしていた。
豪快で面白い女性だなと思ったのが、妻に惚れ込んだ理由のひとつだ。
妻とは合コンで出会い、お互いに意気投合して、その日から同棲した。
第一印象は「世話焼きで、色っぽいお姉さん」(実際に妻が2歳上)。
私は、きょうだいが弟しかいなくて、甘えられるお姉さんに憧れがあった。
妻は、きょうだいが兄だけだから、弟のように手懐けられる私が合っていたかもしれない。
一緒に暮らすうちに、妻のことがよくわかってきて、ますます惚れた。
(1996年秋に結婚。2026年は結婚30周年の節目の年)。
何度も書いてきたように、妻は酒豪。
独身の頃、女子会で飲んで酔っ払い、道路に飛び出して「轢いてくれー」と言って寝転び、友人が慌てて道路の外に引っ張っていった逸話があるそうだ。
近年も、女子会で酔っ払って走って転び、道路の縁石に顔をぶつけ、唇を切って帰ってきたことがある。
あと、長女が赤ちゃんの頃に時々、長女を連れて夫婦で飲みに行った。
妻の知人が経営するスナックに。
普通はあまり、こういうことはしないかもしれない。
そして、職歴が面白い。
妻は、手先が器用で編み物が得意。ギターも弾く。
短大では染色を学んだそうだけど、その後の生きざまにはあまり生かされていない。
短大を出て、消費者金融に就職。
店長になると、給料袋が札束の厚みで立つという、高給が魅力だったそうだけど・・・
毎朝、駅前でのポケットティッシュ配りとチラシのポスティングがつらくて、1週間で辞めたという。
「捨てたら、いけんの?」と尋ねたら、「駅で捨てたら、チェックする人がいるから、バレる。家に持って帰って捨てれば良かったと、今なら思う」と振り返っていた。
次に就いたのが、100万円くらいの高価な英会話の教材を売る仕事。
若い男性に声をかけ、事務所に連れてくるまでが任務だ。
事務所には説得術に長けた凄腕セールスマンがいて、その人に引き継ぐという。
「それって、怪しいと思わなかった?」と尋ねたら、「いや。本当に良いものだと思って勧めていたよ」と振り返っていた。
この仕事も高給で、海外への社員旅行もあったとか。
社員旅行から帰った後、ふと、気持ちの糸が切れて、嫌になったらしい。
仲の良い同僚に打ち明けると「あんたが辞めるなら、私も辞める」と言われ、2人で辞めたという。
会社には「1人で辞めるならまだしも、同僚を巻き込んだ」と恨まれたそうだ。
その後しばらくは、親の仕送りとパチンコで生計を立てていたという。
妻の優れた観察力が生かされたようで、毎日見ていたら勝てる台がわかるのだとか。
これは、素直にすごいと思った。
そのような生活を心配したご両親に諭され、損害保険会社の事務に転職。
その後、オフィス機器会社の事務、カメラ店の店員を経て、職業訓練校に通いながら、宴会コンパニオンをしていたという。
宴会コンパニオンは、専門の派遣会社に登録しておき、依頼を受けて、温泉旅館等の宴会場に出動する。
宴会客にお酒を注いだり、話し相手になったりする仕事。
酒飲みで、おしゃべりが好きな妻には、向いている仕事だと思う。
私と出会った頃は建設会社の事務をしていた。
妻は、気配り上手で、ムードメーカーなので、だいたい、職場の人気者になる。
一方で、嫌だと思ったら、すぐ辞めてしまうので、結果として、いろんな職場を転々としている。
結婚してからも、別の建設会社の事務、別の損保会社2社の事務、ほかほか弁当店の店員、居酒屋の店員、喫茶店の店員、ゴルフ用品店の店員、ラブホテルの清掃員&調理員、鍼灸整骨院の助手、証明写真機のメンテナンス係とか、していたと思う。
居酒屋では、持ち前の仕切り力を発揮して、店員のリーダーみたいになっていた。
ラブホテルはヤクザが経営していて、社長(ヤクザ)と会う時は怖かったという。
鍼灸整骨院では、持ち前の共感力が発動され、患者が鍼を刺されるのを見ているだけで、自分がつらくなってしまい、結局、それで辞めた。
現在は、製薬会社の事務。
職場の居心地が良いようで、割と長く続いている。
病院の医師らに製品を売り込む営業担当者「MR」をサポートする仕事。
医師が威張っていて、MRがいかに苦労しているかという話を、妻からよく聞かされる。
あと、妻が勤めている会社の主力製品のひとつが抗がん剤なのだけども・・・
以前、一緒に映画「はたらく細胞」を見た時に、抗がん剤が悪者のように描かれていて、妻が怒っていた。
たぶん、妻にぴったりの仕事は、スナックのママさん。
実際に「やってみたい」と言っている。
特技の編み物を生かしたニットカフェにも興味があるようだ。
今は「やってみるか」と夢を語るレベルだけど・・・
生き生きとした妻の姿を私も見てみたい。




