オジー・オズボーン「月に吠える」
メタルの帝王オジー・オズボーンの持ち味が存分に発揮されているのは、怪奇趣味を押し出したソロ活動初期、1980年代の作品だ。
とりわけ、お気に入りのアルバムは「月に吠える」(1983年)。
タイトル曲が最高。
アオーッ…と狼のような遠吠えが入る演出や、ハッハッハッハ…という笑い声も相まって、不気味さを醸し出す。
オジーのハイトーンボイスはもちろん、2代目ギター奏者ジェイク・E・リーのシャープな演奏が冒頭から全開で、のこぎりを引くようなリフがいい。
収録曲「センター・オブ・イタニティ」も、おどろおどろしさ十分。
教会の鐘とコーラス、パイプオルガンで荘厳に始まっておきながら突然、ギターが入って激しい曲調に変わる仕掛けが面白い。
ジェイクのソロもかっこいいし、「ジャーーーニートゥーザーセーーンタロービーターニティ」というオジーの歌が頭に染み込む。
熱烈なファンである弟と話すと、ギター奏者がザック・ワイルドの頃、特にアルバム「ダウン・トゥ・アース」(2001年)が最高だという。
自分は、「月に吠える」の次に好きなアルバムは、同じくジェイク在籍時の「罪と罰」(1986年)だけど、、、ま、これは好みの問題。何にしろ、自分は、狼男などに仮装した「なりきりジャケット」を含め、初期のオジーがいい。