レオ・ロハス「スピリット・オブ・ザ・ホーク」
Leo Rojas 「Spirit Of The Hawk」
レオ・ロハスは、エクアドル出身のサンポーニャ奏者。
南米アンデスのフォルクローレの定番曲「コンドルは飛んでいく」を演奏している動画をネットで見つけて気に入り、アルバム「スピリット・オブ・ザ・ホーク」(2012年)を入手した。
ヒーリングミュージックとして聴いても、良い作品。癒やされる。フォルクローレファンに限らず、広く音楽ファンに勧めたい。
現代風にアレンジした「コンドルは飛んでいく」とでも言おうか。
ドラムやキーボードを入れてポップに仕立て、川のせせらぎや鳥のさえずりも入れて自然の情景を思わせる。ディープ・フォレストの音楽みたいだ。
聴きどころはロハスのサンポーニャ。リズムに乗ったタメのある吹き方や、かすれを強調した吹き方がいい。
サンポーニャは、底がふさがっていて長さの違う管を束ねた笛で、瓶の口を吹いた時のような、かすれた音がする。ロハスは、同じくアンデスの笛で尺八に似たケーナも吹く。聴き比べも楽しい。
ロハスは、ドイツに渡ってテレビのオーディション番組で一躍注目された。アンデスの笛の音をシンセサイザーで再現したバンド、クスコの古里ドイツで評価されたというのが、面白い。
このアルバムの収録曲には「アランフェス協奏曲」や「孤独な羊飼い」もある。アンデスの笛の音色が哀愁漂う曲に合う。