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ジェフ・ベック「スキャッターブレイン」 バイオリンと高速で合奏 荒削りだが緊迫感が高い「ライブ・ワイアー」版 (おすすめ名曲名盤)

ライブ・ワイアー

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ジェフ・ベック「スキャッターブレイン」

Jeff Beck 「Scatterbrain」

 

ジェフ・ベックの名曲「スキャッターブレイン」は、♪タラララタタタラララ、タラララタタタラララ…と繰り返す、ギターの速弾きフレーズが頭に刷り込まれる。

 

1974年のアルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」収録のオリジナルは、流れるようなギターに、美しいキーボードのソロが相まって良質なフュージョンの趣。

 


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一方で、1977年のライブ盤「ライブ・ワイアー」収録の演奏は、荒削りなのだが、緊迫感が高く、個人的には、こちらが好きだ。

 


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シンセサイザー奏者ヤン・ハマーのグループのライブに加わっての共演。

ゆったりと始まってから、あのフレーズをバイオリンと高速で合奏し、その勢いのまま、熱いソロに突入。ここがいい。

再び高速ユニゾンの後、バイオリンも熱いソロ。途中の♪キューン、キューン…と鳴らすところがいい。

終盤はハマーが速弾きで絡む。

 

ギターとバイオリンの高速演奏と言えば、ジャズ・フュージョンのギター奏者ジョン・マクラフリン率いるマハヴィシュヌ・オーケストラが思い浮かぶ。

ベックはマクラフリンに刺激されてインスト路線に踏み込んだのだが、超絶技巧に走りすぎのマクラフリンと比べ、ベックのほうが聴きやすいのは、歌心ゆえか。

 

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マハヴィシュヌに在籍したハマーも、ベックと一緒だと親しみやすい曲を作る。

例えば「スター・サイクル」(1980年のアルバム「ゼア・アンド・バック」に収録)。

「ライブ・ワイアー」で共演したハマーの持ち曲「闇」のような妖しさはなく、爽やかだ。ベックの影響なのかと興味深い。

 


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余談だが、、、

「闇」も、プログレみたいで、好きではある。だいたい、ハマーの演奏は、フュージョンというより、プログレだ。

「闇」の初出は、ハマーの1975年のアルバム「ファースト・セブン・デイズ」。

神が世界を作った最初の7日間を題材にした作品で、夜、通して聴くと、癒やされる。

「闇」は第1日をイメージした曲。

「第7日 神の安息」は、妖しさを残しつつも、明るく爽やか。

 


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