ボブ・ジェームス「サイン・オブ・ザ・タイムス」
Bob James 「Sign Of The Times」
フュージョンのキーボード奏者ボブ・ジェームスの「ユニコーン」は、シンセサイザーと、サックス奏者ジェイ・ベッケンスタインの爽やかな演奏をうまく絡めて、美しい曲に仕上げてある。
1981年のアルバム「サイン・オブ・ザ・タイムス」に収録。
♪ダダッダ、ダダ…ダダッダ、ダダ…というシンセをバックに、情熱的なキーボードソロに突入。終盤の星がきらめくような効果音は、シンディ・ローパーの曲「オール・スルー・ザ・ナイト」を思わせる。
ちょっと、電子音がくどいかなという気がしないでもないが、サックスがうまく和らげている。
(ベッケンスタインは所属バンド、スパイロジャイラでの演奏もおすすめだ。代表曲「モーニング・ダンス」は、明るく、爽やかでリズミカルな曲。ベッケンスタインのサックスがよく合う)。
アルバム「サイン・オブ・ザ・タイムス」のタイトル曲は、ベース奏者メジャー・ホリーのダミ声スキャットが聴きどころだ(後半に登場する)。
「ダバダバダ…」といった女性の美声スキャットもあるから、余計に際立つ。
イントロの♪ボヨヨーン…という飛び出し音をはじめ、♪カーン、カーン…という鐘の音、♪ダダダダダッ…という掘削音、♪チュドーン…という爆発音も入り、楽しい曲だ。
余談だが、、、
ホリーのダミ声スキャットを楽しむなら、クインシー・ジョーンズの曲「ハミン」も、おすすめだ。
1970年のアルバム「グラ・マタリ」に収録。♪ブン、ブブン…という低音のリズムに乗って、女性のハミングが続き、ホリーのスキャットが始まる。楽器の演奏がシンプルなので、よく味わえる。
トゥーツ・シールマンスの口笛が、かっこいい。