てっちレビュー

 読書、音楽、映画・・・etc.あと、記者の仕事あれこれ

エル・グルッポ「ライブ」 スティーブ・ルカサーらがウェザーリポート「バードランド」をカバー TOTOにもハービー・ハンコック「処女航海」のカバーあり (おすすめ名曲名盤)

Live

Live

Amazon

エル・グルッポ「ライブ」

El Grupo 「Live」

 

ジャズバンド、ウェザーリポートの名曲「バードランド」が好きで、カバー作品を探していて知ったのが、エル・グルッポによるロック・バージョン。

エル・グルッポは、ギター奏者スティーブ・ルカサー(TOTO)らの一回限りのバンドらしい。

ルカサーの演奏を前面に出していて、イントロからして、ロック感十分だ。

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

原曲のイントロは、ジョー・ザビヌルのシンセサイザー、ジャコ・パストリアスのベース、ウェイン・ショーターのサックスがリレーする。

このシンセとサックスをルカサーのギターに置き換えている(ベースの部分はベース奏者が演奏)。これで、かなり趣が変わり、面白い。

メインテーマのサックスの部分もルカサーのギター。

ここまでするなら、ラストでフェードアウトするザビヌルのピロピロした演奏もギターで再現したら、さらに挑戦的だった思う(キーボードで再現している)。

 

ちなみに、男女4人のコーラスグループ、マンハッタン・トランスファーがカバーした「バードランド」は、このピロピロを歌声で巧みに再現していて、素晴らしい。

 


www.youtube.com

 

エル・グルッポの「バードランド」は2005年のライブ盤「ライブ」に収録。

収録曲はカバー作品ばかりで、キーボード奏者マックス・ミドルトン作曲の「レッド・ブーツ」も、なかなか、いい。

「レッド・ブーツ」は、ジェフ・ベックの演奏で知られる名曲。

 


www.youtube.com


www.youtube.com


www.youtube.com

 

エル・グルッポの演奏の序盤は、雰囲気としてはミドルトン参加のバンド、ハミング・バードのファンク色が濃い演奏に近い。ベックのように、フュージョン色が強くて疾走感あふれる演奏とは違う。

けども、ルカサーのギターが前面に出ているので、ギターに注目すると、ベックの演奏を思い出す。

途中、ギターがクールダウンして以降、フュージョンっぽくなる。後半に入ると、ギターとキーボードの掛け合いもあり、これがなかなかいい。8分過ぎ辺りで、おなじみのメロディーを最後に奏でた後、ラテン調になる。ピアノとパーカッションがまさに、そうだ。別の曲につないでいるのだろうか。

マイアミ・サウンド・マシーンの「コンガ」とか、ダニエル・ポンセの「パチャンガ」を思わせる味わい。

私はラテン調が好きなので、続けて、引き込まれるけど、そうでない方は「レッド・ブーツ」がこう変化すると、戸惑うかもしれない。

 


www.youtube.com

(ダニエル・ポンセ「パチャンガ」のYouTube動画は見つけられなかった)。

 

ルカサー在籍の人気バンド、TOTOも、カバー作品集のアルバムがある。2002年の「スルー・ザ・ルッキング・グラス」。このアルバムも、おすすめだ。

 

スルー・ザ・ルッキング・グラス - トト

スルー・ザ・ルッキング・グラス - トト

  • アーティスト:トト
  • ユニバーサル ミュージック (e)
Amazon

 

ジャズピアノ奏者ハービー・ハンコックの名曲「処女航海」が特にいい。アレンジが秀逸だ。

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

ビートルズの名曲「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープ」も美しい仕上がり。ギターソロが聴きどころだ。

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com