ピンクフロイド「ザ・ウォール」
Pink Floyd 「The Wall」
ピンクフロイドを知ったのは高校年代の頃。
音楽に詳しい友人の勧めだった。
友人が絶賛していたアルバムは1979年の「ザ・ウォール」と73年の「狂気」。
私が買ったのは当時の最新作で87年の「鬱」。
以前の記事で書いた通り、「鬱」は私の好みに合った。
好きな曲がいくつもある。
もし、「ザ・ウォール」「狂気」を先に買っていたら、フロイドを好きにならなかったかもしれない。
一番好きなアルバムが「鬱」で、一番好きな曲が「鬱」収録の「理性喪失」であることは、今も変わらない。
それでも、ほかのアルバムにも良い曲があるなと感じるようになった。
たとえば、「ザ・ウォール」の収録曲だと、「コンフォタブリー・ナム」や「ラン・ライク・ヘル」。
デビッド・ギルモアのギターが冴えている。
「ザ・ウォール」は2枚組のロック・オペラで、架空の人物ピンクの人生を描く。
学校教育への反発、ロック・スターとしての成功、弱って治療を受ける姿などがつづられる。
「コンフォタブリー・ナム」は、ピンクが治療を受ける姿を描く。
まったり、恍惚という感じの曲で、水に浮いて漂っているような感覚になれる。
ギルモアの泣きのギターソロが聴きどころ。美しくて、せつない。
2分5〜35秒あたりと、4分30秒あたりから最後まで。
ちなみに、ナイン・インチ・ネイルズの曲「ルイナー」のギターソロは、「コンフォタブリー・ナム」のギターソロをイメージしたという。
「コンフォタブリー・ナム」は、会話が歌詞になっていて、ギルモアがピンク、ロジャー・ウォーターズ(ベース奏者)が医師を演じる。
この歌詞がまた、面白い。
医師の問いかけにピンクが答えるセリフを一部抜粋してみる(和訳は、紹介した動画から引用)。
When I was a child I had a fever
(子どもの頃、熱を出して)
My hands felt just like two balloons
(両手が風船になったみたいに感じたんだ)
Now I've got that feeling once again
(今もまた、その時みたいな感じだよ)
I can't explain, you would not understand
(うまく説明できないし、たぶん、わからないと思う)
This is not how I am
(これは自分じゃないんだよ)
I have become comfortably numb
(なんか、気持ちよく麻痺しちまってるんだ)
=以上、抜粋=
かつて、ヤフオクで「ピンクフロイド詩集」を売ってしまったことが、本当に悔やまれる。
「ラン・ライク・ヘル」は、主人公ピンクのライブという趣向の曲。
イントロがいい。
♪キュキュン、キュンキュン…、♪タッタカタッタカ…という風に、ギルモアのギターとリチャード・ライトのシンセサイザーが微妙に不気味さを醸し出す。
そして、♪チャンチャランチャラン…とギターが明るく走り出す。
「ラン!ラン!ラン!ラン!」という叫び声が、いいアクセント。
2分45秒〜3分20秒のシンセサイザーソロは聴きどころ。いかにもプログレというか、宇宙感たっぷりだ。
ちょっと、ヤン・ハマーを思い出させる音色もいい。
収録曲「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール・パート2」の歌詞は、「ぼくらに学校教育はいらない」といった内容。
1分15秒〜2分15秒あたりで、子どもたちにコーラスで歌わせているのが面白い。
その後、終わりまでギルモアのギター。これがまた、いい。
