デビッド・サンボーン「ハイダウェイ」
David Sanborn 「Hideaway」
サックス奏者デビッド・サンボーンのアルバムを初めて買ったのは大学生の頃。
当時よく聴いたスティーリー・ダンのアルバム「ガウチョ」(1980年)に参加していて、サンボーンを知ったのだったと思う。
ジャケットに惹かれて手にしたアルバムは1980年の「ハイダウェイ」。収録曲「エニシング・ユー・ウォント」を聴いて、サンボーンにはまった。
「エニシング・ユー・ウォント」は、今も大好きな曲。
サンボーンが熱く吹きまくる。
♪ズンダッタカタカ、ズンダッタカタカ…というリズムに乗って、♪プァッ、、、プァラプァッ…パラパパパ…と、じわじわ吹き始める
この後、短いフレーズを重ねながら、盛り上がっていくところが特に好きだ。
♪パパパーッ!
♪パパッパァラーパッ!
♪プァラッパー!
♪パラパ、パーラ、パーラッ!
♪プァラ、プァラーパー、プァラパー、パラ、パラパラッパー!
、、、という風に。
その後、♪パパッパーパパ、パパーパ、パパパーパ、プァップァップァッ…というテーマの演奏と、ギターの短いソロ。
その後の1分38〜50秒あたりの演奏が情感たっぷりだ。
2分25秒あたりから、ベースや手拍子が入る。このあたり以降のファンキーな味わいがいい。
最後は、情感あふれる泣きの演奏を見せて、フェードアウト。
余韻が残る。
アルバムのタイトル曲「ハイダウェイ」も、ファンキーな曲。
♪ズッチャカ、ズッチャカ…のリズムに乗り、♪パラパパ、パーラパ…と吹く。
3分10秒あたりから最後までが特にいい。
♪プァーー!プァプァプァプァ…♪パパパーラ、パパパーラ…と吹き、フェードアウト。
収録曲「リサ」「カーリーへ捧ぐ」「セダクション(愛のテーマ)」といったバラードは、いずれも、人気の高い曲。
実際に良い曲だと思う。
アルバム「ハイダウェイ」は、ファンキーな演奏と、しっとり、しみじみの演奏がバランス良く含まれ、初めてサンボーンを聴くという人には、おすすめだ。
個人的には、しっとり、しみじみサンボーンより、ファンキーサンボーンのほうが好きだ。
ちなみに、サンボーンの曲で、一番のお気に入りは「スネイクス」(1992年のアルバム「アップフロント」に収録)。
ジャズが好きな友人に、「エニシング・ユー・ウォント」が好きだと言ったら、「じゃあ、『スネイクス』を聴いてみろよ。たぶん、おまえの好みだと思う」と勧められ、実際に気に入った。
しっとり、しみじみ系のサンボーンで大好きな演奏は「エンジェル」。
ジミ・ヘンドリックスの名作バラードのカバーで、ギル・エバンスのアルバムに参加して吹いた。
(以前の記事「デレク・アンド・ザ・ドミノス『いとしのレイラ』」の中で触れた通り)
これは、情感がたっぷりすぎて、あふれ出ている。
サンボーンの屈指の名演だと思う。

