FLOOK「プレスト・フォー・タイム」
「Pressed For Time」
アイルランドの伝統的な縦笛ティン・ホイッスルの速吹きが凄まじい。
ケルト音楽のバンド、FLOOK(フルック)の曲「プレスト・フォー・タイム」。
このバンドの演奏を聴くこと自体が初めてだったけども即刻、気に入った。
この曲だけでも、アルバムを買う価値が十分ある。
しかも、目の前で生演奏だったから、見ていて余計に感動した。よく指が動くな、と。
来日した時に公演主催者の計らいで、地域の中学校を訪ねての出前公演だった。
その取材で出かけたから、生徒と一緒にすぐ間近で、妙技を味わえた。
4人組で、担当の楽器は次の通り。
ブライアン・フィネガン(ホイッスル、フルート)
セーラ・アレン(フルート、アコーディオン)
ジョン・ジョー・ケリー(バウロン)
エド・ボイド(ギター)
ホイッスルは、短くて音が高いティン・ホイッスルと、長くて音が低いロー・ホイッスルの2種類がある。
バウロンは、アイルランドの伝統的な太鼓。片側だけ革が張ってあり、左手を中に入れて支え、右手でスティックを操って叩く。
叩き方で、♪ポコポコ…とか、♪カラコロカラコロ…とか、音が変わるのが面白かった。
写真を撮りながら、曲を数えていたけども、終わってから、メンバーに確認すると、曲数が全然違っていた。
私が1曲だと思って数えていた演奏が、実は2〜3曲のメドレー。
このようにメドレーで演奏するのが普通だという。
私が一番気に入った曲「プレスト・フォー・タイム」は、「フーパーズ・ループ」という短い曲の後に続けて演奏していた。
この曲を収めた2002年のアルバム「ルーバイ」を買ったけども、アルバムジャケットでは2曲まとめて「GD'S」と表記し、内訳でそれぞれの曲名が書いてあった。
「フーパーズ・ループ」は、ギターとフルートのゆったりとした演奏で始まり、バウロンが加わって、♪タカタカタカタカ…とリズムを刻む。
46秒の曲なので、すぐに終わる。前奏みたいな感じだ。
そのまま「プレスト・フォー・タイム」に突入し、いきなり、ティン・ホイッスルの速吹き。可愛らしく、軽やかな音色だ。これが心地良い。
♪シャカチャカ、シャカチャカ…とバウロンがリズムを刻む。
ギターは、♪ジャカジャカジャカジャカ…。
フルートは、♪フォー…フォー…という低音。これがティン・ホイッスルを引き立てる。
フルート奏者のセーラが演奏中、なぜか、片足を上げるのが印象に残っている(王貞治の打法みたいな足の上げ方)。
2分すぎで、ティン・ホイッスルは、いったん、休憩。
バウロンとギターが前に出る。そして、フルートも出てくる。
2分30秒あたりから、ティン・ホイッスルも復帰するけど、演奏は抑えめ。
2分50秒あたりから、また、ティン・ホイッスルの速吹きになる。
(「GD’S」として、まとめてある動画)
(「プレスト・フォー・タイム」だけのライブ映像)
同じアルバムの収録曲「バリーブローリー・ジグス」は、ティン・ホイッスルの軽やかで流れるような演奏が楽しめる。
ティン・ホイッスルが激しくないので、バウロンの演奏もよくわかる。
「バリーブローリー・ジグス」は、3曲で構成されているようだが、CDのデータでは分かれていない。
1分25秒あたりと2分55秒あたりで、メロディーが変わるので、ここが曲の変わり目だろうか。
