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ジ・アゴニスト「サンキュー、ペイン」 デスボイスとクリーンボイスで掛け合い ふたつの声を使い分けるアリッサの魅力が存分にわかる (おすすめ名曲名盤)

ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド

ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド

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ジ・アゴニスト「サンキュー、ペイン」

The Agonist 「Thank You, Pain」

 

ダミ声のようなデスボイスと、澄んだクリーンボイスを使い分けるのが、面白い。

メタルバンド、ジ・アゴニスト。

最大の売りは、2014年まで在籍した女性ボーカリスト、アリッサ・ホワイト=グラズだ。

妙味がよく味わえる曲は「サンキュー、ペイン」だろう(2009年のアルバム「ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド」に収録)。

 

この曲は、デスボイスとクリーンボイスを切り替えながら、掛け合いがある。

まるで、ミュージカルみたいだ。

ライナーノーツから歌詞の冒頭の日本語訳を紹介すると・・・

「卑しき罪人よ、教えてくれないか、お前がどう乞い願うのか」(デスボイス)

「裁判官殿、陪審の紳士淑女の方々、それでは、事案について説明します」(クリーンボイス)

・・・といった感じ。

そして、♪ズダダダ…と速いリズムを刻むドラムが、ドラマを盛り上げる。

 


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これに限らず、アルバム「ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド」は、アリッサの歌声を存分に生かした曲が並ぶ。

 

収録曲「バーズ・エロープ・ウィズ・ザ・サン」はフュージョン的というか、プログレ的な風味があり、これがアリッサの歌声を引き立てる。

ズダダダなドラムはここでも活躍。

前奏に続いて、ささやくような歌声で始まり、まずはデスボイス、次にクリーンボイス、またデスボイス、またクリーンボイスと切り替わりながら展開する。

2分40秒あたりから、クラシックっぽいバイオリンが入り、フュージョン感というか、プログレ感を醸し出す。

バイオリンの部分は、ボブ・ジェームスの名曲「ウェストチェスター・レディ」が思い浮かんだ(0分36秒あたりとか)。

3分あたりから出てくる宇宙船との通信音声みたいな声も面白い。

ザ・スプートニクスの曲「スペース・コミュニケーション」(最後に通信音声あり)を思い出した。

 


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収録曲「マーター・アート」は、デスボイスの歌で荒々しく始まる。

デスボイスにクリーンボイスの「アーーアーアー」を多重録音で重ねたかと思うと、デスボイスの歌とクリーンボイスの歌、クリーンボイスの「アーーアーアー」が重なったり、入り乱れたりする。

何だか、カオスな感じの曲だ。

 


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異彩を放つのは収録曲「白鳥の湖」。

記事「エンヤ」や「ロックが演じたクラシック」で触れたので、繰り返しになるけど・・・チャイコフスキーのあのバレエ音楽をアリッサの歌声だけでカバーしている。

ここで、アリッサはデスボイスを封印。

クリーンボイスだけで伴奏を含めて再現し、多重録音で重ねている。

アリッサの美声を再認識させられる意欲作だ。

 


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