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スティーリー・ダン「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」 ギターソロの名演で聴かせる のちの曲「ペグ」「キッド・シャールメイン」は初期の音楽へのオマージュか (おすすめ名曲名盤)

キャント・バイ・ア・スリル

キャント・バイ・ア・スリル

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スティーリー・ダン「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」

Steely Dan 「Reelin' In The Years」

 

スティーリー・ダンは、ドナルド・フェイゲン(キーボード、ボーカル)と、ウォルター・ベッカー(ベース)が多数のミュージシャンを雇って厳選した演奏で曲を作るユニットとして知られる。

 

私は、そのように厳選した演奏で制作され、ジャズ・フュージョン色が強いアルバム第6作「彩(エイジャ)」(1977年)、第7作「ガウチョ」(1980年)から、ダンの音楽に入った。

キーボードやサックスが前面に出て、洗練されたクールな曲に、すぐ惹きつけられた。

 

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だから、1972年のアルバム第1作「キャント・バイ・ア・スリル」を聴いた時は、作風の違いに驚いたものだ。

バンド形態を取っていた初期は、ギターを軸にしたロックだったんだな、と。

 

アルバム収録のヒット曲「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」は、まさにそうだ。

のちの作品を聴き慣れた耳には当初、泥臭く思えたけど、聴くうちに、温かみというか、懐かしさみたいなものを感じてきて、だんだん、好きになった。

何と言っても、この曲は、ゲストのギター奏者エリオット・ランドールの演奏が光る。

イントロからして、情感たっぷりで、何だか懐かしいようなフレーズを奏でる。

♪チャラッチャッチャラ、チャーラー…と。

この後、♪シャンシャン、シャンシャン…というシャッフルリズムに乗って、フェイゲンの早口の歌、「アー・ユー・リーリン・イン・ジ・イヤーズ」というコーラス。

この流れが2回繰り返される。

聴きどころは1分58秒〜2分54秒あたりのランドールのソロ。

特に2分27秒あたりからの♪キューーン…という音色がいい。

胸に染みる感じだ。

 


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あらためて聴くと、ジャズ・フュージョン色を強めた、のちのダンの曲にも、ギターソロの名演があるな、と再認識させられる。

たとえば、アルバム「彩(エイジャ)」の収録曲「ペグ」で、ジェイ・グレイドンが見せるソロ。

たとえば、アルバム第5作「幻想の摩天楼」(1976年)の収録曲「滅びゆく英雄(キッド・シャールメイン)」で、ラリー・カールトンが見せるソロ。

こんな風に、ギターソロで聴かせる曲を時折、挟んでくるのが興味深い。

 

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振り返れば、「彩(エイジャ)」「ガウチョ」を先に聴いていた私の場合、「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」を初めて聴いた時に思い浮かんだのは「ペグ」だった。

フェイゲンやベッカーにとって、「ペグ」や「滅びゆく英雄」は、初期のダン、あるいはロックへのオマージュなのだろうか。

その発想の原点になったのが、「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」だったとしたら面白いなと、想像が膨らむ。

 

アルバム「キャント・バイ・ア・スリル」には、ピアノを効果的に組み合わせた良い曲もある。

このアルバムの収録曲で、「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」の次に、私が好きな「キングス」や「ミッドナイト・クルーザー」がそうだ。

 

「キングス」は、♪タタッターン、タタッターン…というピアノで始まる。

私は、ここが好き。

2分14〜40秒あたりのギターも、聴かせる。

 


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「ミッドナイト・クルーザー」は、ピアノのもの悲しくて美しいメロディーで始まる。

2分20秒〜3分9秒あたりのギターが情感にあふれ、もの悲しさを高めている。

 


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私は、初期のダンでは、ジャズへのオマージュを感じさせるアルバム第3作「プレッツェル・ロジック」(1974年)が好きなのだけど、こうして書いてみると、「キャント・バイ・ア・スリル」も、なかなか、味わい深いアルバムだ。

 

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