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オーネット・コールマン「ヴァージン・ビューティー」 気ままループと間抜けなトランペットが癖になる収録曲「スリー・ウィッシーズ」 中東風味と能天気が引き立てる (おすすめ名曲名盤)

オーネット・コールマン「ヴァージン・ビューティー」

Ornette Coleman 「Virgin Beauty」

 

フリージャズの巨人オーネット・コールマン(サックス奏者)が1988年に放ったアルバム「ヴァージン・ビューティー」を初めて聴いた時、お得意の「気ままフレーズのループ」だと思った。

しかも、やたらと能天気。

アホな音楽だなと鼻で笑ってみたけど、聴いているうちに、どんどん、頭に染み込んできて、癖になる。

素人耳には、適当に吹いているだけにしか、聴こえないのに、不思議だ。

 

ジャズ愛好家である会社の後輩に言わせると、私が大好きなジャコ・パストリアス(ベース奏者)こそ、適当に弾いているだけだという。

これに対し、オーネットは理論に基づく高度な演奏をしているのだという。

この後輩、少し変わり者だけど、スピーカーを自作するほどの音楽鑑賞マニアだから、私と違って、鋭敏な感性を持っているのかもしれない。

 

だけど、そこまで言うからにはオーネットのファンかと思うと、そうでもない。

自らギターを弾くからか(時々、仲間とライブをやるらしい)、ジャズはギターが最高だと断言する。

私に勧めてくるのもギター奏者ばかり。

アラン・ホールズワース、ジョン・スコフィールド、ジョン・アバークロンビー、マッテオ・マンクーソとか。

 

LIVE IN JAPAN 1984

 

しまいには「僕がギターを弾くから、先輩はジャコになったつもりでベースを」と仲間に引き込もうとしてくる。

♪タラッタ、タータラタラッタ…とジャコの得意フレーズを弾く自分を一瞬、想像したけど、不器用な私にできるわけがない。

やっぱり、聴くほう専門だ。

 

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アルバム「ヴァージン・ビューティー」の収録曲で、最もインパクトが強いのは「スリー・ウィッシーズ」だ。

♪パーパラパーパラパパパパ、パーパラパーパラパ…と中東風のメロディーをサックスが奏でて、♪プァーッ…とトランペットの合いの手が入る。

(トランペットもオーネットが演奏)。

基本は、この繰り返し。

間の抜けたプァーッが絶妙な味わいを醸し出し、馬鹿のひとつ覚えのように、最後まで要所要所で飛び出す。

これが最高。

 


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中東風味かつ、この中毒性。

匹敵するのは、オーネットを神のように崇めるサックス奏者ジョン・ゾーンの曲「Nashim」(1998年のアルバム「マサダ・ヨッド」に収録)くらいか。

この曲「Nashim」で、ゾーンは、ついに神(オーネット)の領域に迫っている。

併せて聴きたい。

 

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収録曲「ブルジョワ・ブギー」は、♪パラパラパラパラ、パッパッパッパパ…パラパラパラパラ、プァーパー…の繰り返し。

それをギター、ベース、ドラムのコミカルな演奏が引き立てる。

♪カッコン、カッカッコン…というパーカッションも加わり、コミカルさを高める。

 


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「ハッピー・アワー」はタイトルの通り、のどかでハッピーな曲。

♪ボーンボボンボ、ボーンボボンボ…というベースに、♪パッパラパラパッ、パーパー…とサックスが絡むイントロからして能天気感十分。

♪ピョーン、ピョーン…というギターの合いの手が、さらに雰囲気を高める。

オーネットはノリノリで吹きまくり、♪パッパパ、パワパワ、パッパー、パッパ!と可愛く締めくくる。

 


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どことなくトロピカルな爽やかさを感じさせる「デザート・プレイヤー」、ギター&ベースとの掛け合いが面白い「スペリング・ジ・アルファベット」と、ほかにも良い曲がそろう。

気ままフレーズの繰り返しが長々と続く名盤「ダンシング・イン・ユア・ヘッド」から目に浮かぶのが、熱演に汗を滴らせるオーネットの顔だとすれば・・・

「ヴァージン・ビューティー」から見えるのは、涼しげな顔のオーネット。

オレはやりたいようにやるぜと、どこ吹く風のたたずまいだ。

 

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