(詳しくはリンク先の各記事へ。随時、追加・更新)
ジャズというより、フュージョンのキーボード奏者と言ったほうがいいだろうか。
ボブ・ジェームス(Bob James)は、1970年代後半から80年代にかけて、フュージョンの代表的なアーティストとして日本で人気が高まった。
名曲「ウェストチェスター・レディ(Westchester Lady)」は、アニメ「ルパン三世」を思い起こさせる、かっこよさ。
「ファランドール(Farandole)」はバラエティー番組のテーマ曲に、「マルコ・ポーロ(Marco Polo)」は洋酒のCM曲に使われたから、聴き覚えのある方もおられるのではないか。
私は、父がBJのファンで、ラジオ番組から録音したカセットテープを持っていて、子どもの頃に、よく聴かされた。
同様に子どもの頃、父によく聴かされたフラメンコギター奏者パコ・デ・ルシア(Paco De Lucia)らとともに、私にとって、洋楽の入り口になったアーティストの1人だ。
特によく聴かされ、今も大好きな曲が「ファランドール」。
1975年のアルバム「夢のマルディ・グラ(Two)」に収録されたこの曲は、クラシックのビゼー作曲「アルルの女」第2組曲第4曲をクールでファンキーな音楽にアレンジしてある。
往年のバラエティー番組「TVジョッキー」のテーマ曲にも使われた(0分36秒あたりからがわかりやすいと思う)。
フルート奏者ヒューバート・ロウズ(Hubert Laws)のソロが聴きどころ。どうやって吹いているんだ?と思うような速吹きを見せる。
クラシックのアレンジは、当時の流行だったのだろうか。
BJ自身、1974年のアルバム「はげ山の一夜(One)」(1974年)のタイトル曲では、ムソルグスキーの曲をアレンジ。1983年のアルバム「フォクシー(Foxie)」収録の「ルードヴィヒ(Ludwig)」は、ベートーベンの「第九」(交響曲第9番)を取り入れた。
(以下の記事「交響曲第9番」で、「ルードヴィヒ」にも言及)
クラシックのアレンジ、面白いなと思い、エウミール・デオダート(Eumir Deodato)の「ツァラトゥストラはかく語りき(Also Sprach Zarathustra)」、エマーソン・レイク&パーマー(Emerson, Lake & Palmer)の「展覧会の絵(Pictures at An Exhibition)」を聴くきっかけにもなった。
アルバム「夢のマルディ・グラ」収録の曲「マルディグラに連れてって(Take Me to The Mardi Gras)」も好きな曲。
BJの曲は、ヒップホップのアーティストからサンプリングネタとして人気が高いらしく、この「マルディグラに連れてって」は、RUN-DMCが「ピーター・パイパー」という曲でサンプリングしている(1986年のアルバム「レイジング・ヘル」に収録)。
1981年のアルバム「サイン・オブ・ザ・タイムス(Sign of The Times)」のタイトル曲と、収録曲「ユニコーン(Unicorn)」も、父によく聴かされ、気に入った。
アルバムのタイトル曲「サイン・オブ・ザ・タイムス」は、ベース奏者メジャー・ホリー(Major Holley)の野太いダミ声スキャットがかっこいい。
メジャー・ホリーのダミ声スキャットを楽しむなら、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)の曲「ハミン(Hummin')」も、おすすめだ。クインシーの1970年のアルバム「グラ・マタリ(Gula Matari)」に収録されている。
「ユニコーン」は、サックス奏者ジェイ・ベッケンスタイン(Jay Beckenstein)の爽やかなサックスがいい。
私は、この曲でベッケンスタインを知り、のちにベッケンスタイン率いるバンド、スパイロジャイラ(Spyro Gyra)のアルバムを手に取った。
BJの作品で好きな3曲を選べと言われたら、私の場合、「①ファランドール②サイン・オブ・ザ・タイムス③ユニコーン」なのだけども・・・
BJの曲で、特に人気が高いのは、「ウェストチェスター・レディ」だろう。
もちろん、私も好き。
1976年のアルバム「スリー(Three)」に収録されたこの曲は、クールでかっこいい。
私の中では、スティーリー・ダン(Steely Dan)の曲「アルタミラの洞窟の警告(The Cave of Altamira)」とともに、アニメ「ルパン三世」を思い起こさせる曲だ。
私が大好きなサックス奏者デビッド・サンボーン(David Sanborn)とBJが共同制作した1986年のアルバム「ダブル・ビジョン(Double Vision)」も評価が高い。収録曲「マプート(Maputo)」がいい。
このブログでも、いずれ、紹介したい。
あ、忘れていた。サントリーリザーブのCMに使われた曲「マルコ・ポーロ」は、アルバム「フォクシー」に収録されている。
(以下の記事「ザ・ブック・オブ・シークレッツ」で、ボブ・ジェームスの「マルコ・ポーロ」にも言及)
<私的ベスト3枚>
(1)ボブ・ジェームス「夢のマルディ・グラ」
(2)ボブ・ジェームス「サイン・オブ・ザ・タイムス」
(3)ボブ・ジェームス「スリー」
<おまけリンク>
クインシー・ジョーンズ「グラ・マタリ」
スパイロジャイラ「モーニング・ダンス」
<BJとともにフュージョンの顔だったチャック・マンジョーネ>
フリューゲルホルン奏者チャック・マンジョーネ(Chuck Mangione)は、ジャズからフュージョンに転向して「フィール・ソー・グッド(Feels So Good)」「サンチェスの子供たち(Children of Sanchez)」といった親しみやすいヒット曲を連発し、時代の寵児となった。
私の場合、父がラジオ番組から録音したカセットテープを持っていて、子どもの頃、ボブ・ジェームスと同じくらい、よく聴かされた。
フリューゲルホルンは、トランペットに似た楽器で、温かく優しい音色。
「フィール・ソー・グッド」「サンチェスの子供たち」といったヒット曲も、もちろん、好きだけども、私が一番好きな曲は「チェイス・ザ・クラウズ・アウェイ(Chase The Clouds Away)」。しみじみ感がすごくいい。
このマンジョーネ、もともとはディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)に憧れてジャズのトランペット奏者を志し、ドラムの御大アート・ブレイキー(Art Blakey)のバンドに参加した。
さらに、面白いのは当時、駆け出しだったピアノ奏者キース・ジャレット(Keith Jarrett)もブレイキーのバンドにいたこと。
ブレイキーの1966年のアルバム「バターコーン・レディ(Buttercorn Lady)」は、ブレイキー、キース、マンジョーネという意外な顔合わせの3人の共演が聴ける。これは、隠れた名盤だ。
マンジョーネは、しっとり系の収録曲「マイ・ロマンス(My Romance)」では、ミュート付きトランペットを使い、帝王マイルス・デイビス(Miles Davis)みたいな音色を奏でていて、興味深い。
マンジョーネは、フュージョンに転向して時代の寵児となった後、影が薄くなった。
「一発屋」と言われることもあるけども・・・
才能あふれるアーティストだったのは、間違いないと思う。
<ボブ・ジェームスに興味がある方におすすめのアーティスト>
