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<記者の仕事あれこれ>車の停め方、走らせ方 混雑が予想される時は離れたところに車を停める 選挙カーの遊説について走る取材が面白い 邪魔にならないように注意

 

火事現場や選挙の集会など多くの車で混雑しそうな場所に行く時の車の停め方、選挙カーの後ろをついて行く時の走らせ方について、書いてみる。

 

<車の停め方>

どこに駐車するかは、選挙や火事に限らず、取材に行く時に思案するところ。

警察担当だった駆け出し記者の頃、取材現場から少し離れたところに車を置く習慣が自然に身に付いた。

 

火事現場で、あまり近くに車を置くのは、よくない。

消火活動の邪魔になるのは、もちろん、消防や警察、電力会社、通信会社等、関係機関の車両が路駐する中に巻き込まれて、自分の車が出られなくなる恐れがある。

 

話がそれるが、、、

火事現場周辺には警察が「規制線」(「立ち入り禁止」を示す黄色いテープ)を張るので、その前に現場に到着して写真を撮らないといけない。

たとえば、農村部で谷筋の行き止まりみたいな集落の民家が現場だと、そこに通じる道は1本しかないから絶対に混雑するとわかる。

数百メートル手前の少し広いところで車を帰る方向に向きを変えて路駐してから、長靴に履き替え、カメラを持って走って行く。

案の定、現場に近づくと消防車両等が多数停まっていて既にカオス状態。

ハアハア言いながら現場近くにたどり着いたら、ちょうど、規制線が張られたところ。

現場手前で山が張り出しているから、この場所からだと現場は見えない。

警察官に「1枚だけ写真撮らせて」と言っても、「入らないでください」の一点張り。

小川沿いの道だったから、小川を渡って生い茂る葦に隠れながら対岸の田んぼの畦畔を通って回り込み、細い道(車は通れない。こっちには規制線がなかった)に出て、接近。警察官に見つかり「おい、何してるんだ!」と取り押さえられる前に何とか2枚撮れた───というような感じだ。火事現場の取材は。

 

捜査幹部宅への夜回りで、あまり近くに車を置くのも、よくない。

近隣に住む別の警察官に、この家に記者が来たことがわかってしまい、相手に迷惑がかかる(警察官は相互監視のため同じ地域に固まって住む傾向がある)。

同業他社の記者に夜回り先がわかってしまうのも避けたい。

(記者は競争相手になる他社の記者の車は覚える。私も駆け出しの頃はそうだったけど、今はそこまで真面目にやっていない)。

 

選挙の大規模集会や祝勝会のように原稿の締め切りに追われる夜の時間帯で、大勢の人が集まって駐車場が混雑しそうな時も、火事現場の取材のように、スムーズに脱出できるように考えて、車を停めないといけない。

失敗した経験をいくつか挙げてみる。

 

【失敗事例その1】

二十数年前、駆け出し記者だった頃、地方議員選挙の手伝いで当選者の1人の祝勝会の取材を任された。

祝勝会場が住宅街の一角で、駐車スペースがもともと限られていたので、早めに現場に向かい、あまり深く考えずに近くのスーパーの駐車場に無断で停めておいた。

取材を終えて帰ろうとしたら、スーパーは営業を終え、駐車場は出入り口がチェーンで封鎖され、出られなくなっていた。

仕方なく、車を勢いよく突進させてチェーンをぶち切って脱出。私の車も、もちろん傷ついた。

この経験をしてから、閉鎖されそうな駐車場はなるべく避けるようになった。

 

【失敗事例その2】

二十数年前、地方議員選挙を担当。当選者の祝勝会場は郊外にある議員の事務所で、近くの空き地が臨時駐車場になっていた。

早めに着いたのはいいが、奥のほうに停めたのが失敗。

取材を終えて帰ろうと思ったら、後から来た人たちがめちゃくちゃに停めていて、容易に出られない状態になっていた。

ほかの車に当たりそうになりながら慎重に脱出を図った。

1台、ちょっと、当たって揺れたので冷や汗をかいたが、降りて見たところ、傷は付けていなかったので、そのまま離脱。

 

【失敗事例その3】

二十年近く前、地元の参院選を担当。当時、勢いのあった旧民主党候補の大規模集会に行った。

会場は数千人入る体育館で駐車場も広かったのだが、知名度の高い国会議員が応援弁士だったため、帰ろうと思ったら、駐車場がカオス状態になっていた。

絶対に脱出不可能な状態だったため、車を動かすのは断念。

同じ支局の先輩に迎えに来てもらった。

原稿を送って、その日の仕事が済んでから、夜中に体育館の駐車場に車を取りに行った。支局から離れていたので、1時間くらい歩いたと思う。

(以上、事例紹介)

 

このような経験に学び、駐車の失敗はその後、ない。

ただ、今年、自治体の首長選挙の祝勝会を取材した時に、万歳の写真撮影と当選談話の取材に間に合わないというトラブルがあった。

駐車の失敗ではないが、ついでに紹介してみる。

 

開票所の取材と掛け持ちだったので、もともと、ギリギリの取材スケジュールだった。

(同業他社は、開票所と祝勝会場それぞれに記者を配置していた。人手不足の弊社はそれが難しかった)。

事前に陣営に聞いていたところでは、開票結果が出てから祝勝会スタートの予定だったので、10分遅れくらいで駆けつけられて、万歳や当選談話には間に合うと考えていたのだが・・・

陣営が開票所の立会人(候補者の陣営からも出る)の情報で当選確実を判断して、開票結果が出るまでに、祝勝会を始めてしまった。

私は、開票結果が出てからデジタル版用に速報を出さないといけないので、開票結果が出るまで、開票所を離れられない。

開票結果が出てから慌てて祝勝会場に向かった。

郊外の会場だったので、路駐を考えていたのだが・・・

大物国会議員がお祝いに来ることになって警備が厳しくなり「このへんに車を停めるな」とか言われて、かなり離れたところに路駐。

走って会場にたどり着いたら、「金属探知機のチェックがある」と言われ、そのチェックを通過してから会場に入ったら、ちょうど、当選談話が終わったところだった。

万歳はその前なので、もちろん、終わっていた。

当選談話は、本人に聞いてリカバリーできたが、写真はどうしょうもなかった。

しかも、周囲が真っ暗な農村部のため、帰り道を間違えて、細い道の行き止まりに迷い込み、田んぼに落ちそうになりながら、バックして脱出。冷や汗をかいた。

 

私、方向音痴のため、変な道に迷い込むことは、よくある。

過去記事「愛車を振り返る」で書いたように、ジムニーを過信して田んぼの降り口で動けなくなったことがある。

たぶん車が入ったらいけないような、川沿いのすごく狭くて曲がりくねった道に迷い込んで、Uターンもできず、川に落ちそうになりながら、かなり時間をかけてバックして脱出した苦い経験もある。

方向音痴は、どうしようもない。

私は、過去記事「ドイツ軍の小失敗の研究」で触れた、ウニモグやハマーのように、田んぼでも川でも走れるようなオフロード車に乗らないといけないのかもしれない。

 

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<車の走らせ方>

選挙カーの遊説について走ると、どれくらいの人が出てきているかとか、有権者の生の反応を知ることができる。

回るコースを見ているだけでも、候補が強い地区、重視している地区がわかったりする。ウグイス嬢の連呼や候補の訴えにも耳を傾ける。

遊説の邪魔になるので、ついて走るのは、せいぜい、1時間くらい。

あらかじめ、陣営に「この時間帯に1時間くらい後ろをついて走らせてください」と断りをしたうえでやる。

 

選挙カーの前には先導車が付く。後ろにもスタッフの車が付くことがある。邪魔にならないように車列の一番後ろにつく。

狭い道でのすれ違いとか街頭演説のための選挙カー停車を考慮して、少し離れて走る。

 

選挙カーについて走る場合、朝、事務所を出発する時からついて走るのが一番合流しやすい。

ただ、ほかの候補の遊説の取材と掛け持ちの場合など、必ずしも朝イチでついていくことができない場合がある。

その時は、昼休憩(昼食)か、引き継ぎのポイントで合流する。

候補の遊説日程は当然、ずれることがあるので、早めの行動が大事だ。

昼休憩は30分なり1時間なりその場にいるので、多少日程がずれても出会いやすい。

共産党などこじんまりした陣営の場合は候補と一緒に食事しながら話を聞くこともある。

 

人手が多い自民党の選挙では、遊説コースが市町村をまたぐ場合には市町村ごとに先導者など同行スタッフ(市議とか地域の世話役)が交代する。

だから、市町村境で同行スタッフが交代する引き継ぎポイントも、合流がしやすい。

引き継ぎポイントは、幹線道路沿いで市町村境付近の道が少し広くなっている場所であることが多い。選挙の取材をしているうちに自然に覚える。

早めに行けば、引き継ぐ人たちが待っているので、選挙カーを待ちながら話を聞いたりする。

 

選挙カーはゆっくり走るので、後ろに一般車両がたまってくる。

適宜、車を脇に寄せて抜かせる。

選挙カーがそのようにするので、こちらも倣う。

一般車両から見れば、私も一行だとみられている可能性があるので、頭を下げる等、礼儀正しく振る舞う。

 

特に自民党の遊説について走ると、山奥の崖の上とか、失礼ながら、こんなところに集落があるのかと思うような小さな集落にも行くので、勉強になる。

こういう地域にこそ、本当に政治の力が求められていると思う。

 

候補は、ところどころで選挙カーを停めて街頭演説をする。

自民党の選挙だと、要所要所で動員がかけてあるので、地元住民が待っている。

これは好みの問題だが、私は、駅前で街頭演説に耳を傾ける聴衆みたいな写真よりも、遊説先で撮る握手の写真のほうが味わい深くて好きだ。

できれば、農村部。

頬まで覆う野良仕事用の帽子をかぶり、黒い腕カバーを着けた農家のおばあさんたちが笑顔で候補を迎えて握手に応えるという構図が最高。

こういうおばあさんたちが真面目に投票に行って選挙が成り立っているのだと思う。

 

一通り取材できたと思ったら、適当な街頭演説ポイントで、陣営にお別れを伝えてその場に残り、そこに集まっていた有権者に話を聞く取材をする。

 

話がそれるが、、、

選挙の公示前は戸別訪問ができるので、公示前に立候補予定者の戸別訪問活動に半日くらいついて行くという取材も何回かやった。

ある立候補予定者のケースが思い出深い。

控えめで、警戒心が強い方で、それまでじっくりと話したことがなかったけど、一緒に集落に入って1軒1軒歩き、昼休憩先の喫茶店で2時間くらい話し込んで、すごく距離が縮まった。

 

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