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<記者の仕事あれこれ>懸賞の抽選実務 プレゼント付きクイズを担当すると「当てたいハガキ」と「そうでないハガキ」はやっぱり出てくる

(上記のAmazon商品は本文と直接関係ありません)

 

新聞の読者向けの懸賞は「厳正な抽選」で当選者を決めることになっているけども、私が担当した時は、ある程度、恣意的に当選者を選んでいた。

ほかの人が担当した時は、本当に無作為に抽選することが多いようだ。

なぜかを含めて私のやり方を説明してみたい。

 

(なお、広告絡みでスポンサーが付くような懸賞の場合は、透明なプラスチックの箱に応募ハガキを投入し、スポンサーら社外の方々が見守る中で、本当に厳正に抽選される。私のやり方は、担当者1人でこっそり抽選できる懸賞の場合に限る)。

 

私がプレゼント付きクイズを担当したのは、編集部門のデスクをしていた頃。

3択問題が50問あり、全問正解者の中から1人に1万円相当の賞品、全応募者の中から10人に5000円相当の賞品が当たるというものだった。

応募はハガキ。

10年くらい前に担当した時の例だと、1000通くらい寄せられる。

 

問題作成は他の方と分担。採点や抽選は1人でやっていた。

インターネットで何でも調べられる時代なので、ネットでは調べられないような、かなり難しい問題を少し交ぜる。

それでも、応募者の10%くらいが全問正解者だった。

たぶん、これくらいが手頃だと思う。

難問ばかりだと、楽しんでもらえないので、ネットで調べたら分かるレベルの問題を多く入れる。

 

難問を少し交ぜるのは、採点を簡単にするため。

ハガキ1枚1枚、第1問から第50問までチェックして採点していたら、すごく手間がかかる。

「全問正解」と「不正解あり」をより分けられたらいいので、最初に、難問の部分だけ応募者の回答を見て、そこで間違えていれば、「不正解あり」としてより分ける。

難問正解のハガキをきちんとチェックして「全問正解」をより分ける。

 

私の場合、この段階で「抽選の対象にするもの」と「しないもの」をより分けていた。

つまり、「全問正解で、抽選の対象」「全問正解で、抽選の対象にしない」「不正解ありで、抽選の対象」「不正解ありで、抽選の対象にしない」の4分類となる。

1枚1枚、全部に目を通していることは、わかっていただけると思う。

 

「抽選の対象にするもの」と「しないもの」をなぜ、より分けるのか。

なぜ、より分けたい気持ちになるのかは、やったら、わかってもらえると思う。

応募ハガキには、「ああっ、この方には、ぜひ賞品を差しあげたい」という気持ちになるものと、「この人には、あまりあげたくないな」という気持ちになるものがある。

つまり、私は、情をはさんで抽選しているわけだ。

 

「あまりあげたくないな」という気持ちになる応募ハガキとは・・・

まず、字が乱雑で、名前や住所等が読み取れないもの。これは、賞品を届けられない可能性があるので、真っ先にはじく。

家族の名前を使って何通も応募しているものも、私の価値観だと、あまり潔いようには思えないし、1通に込められた気持ちが軽いので、はじく。

ハガキにマスキングテープ等を貼って厚みを増してあったり、ハガキの断面に色を塗ってあったりするものも、安易に目立たせようという意図が、あまり潔いようには思えないので、はじく。

書き損じのハガキや古い年賀ハガキの余りを使ってあるものも、1通に込められた気持ちが軽いので、はじく。

そして、数としては圧倒的に多いけども、私がはじくのは、回答と名前、住所等、必要事項しか書いてない淡泊なハガキ。これらを抽選対象にすると、「賞品を差しあげたい」応募者の当選確率が低くなるからだ。だから、申し訳ないと心の中で手を合わせつつ、はじく。

 

逆に「賞品を差しあげたい」という気持ちになる応募ハガキとは・・・

何らかのメッセージが添えてあって、応募者の顔が思い浮かぶハガキ。

「当たるといいな」とか、「(賞品名)がほしいです」だけでもいい。

なぜ、その賞品がほしいのか、当たったらどんな風に使いたいのか等、懸ける思いを詳しくつづってあるものだと、さらに良い。

賞品と全然関係なくても、面白いことが書いてあるのも良い。

このようなハガキは、素直に「当ててあげたい」という気持ちになる。

採点、抽選作業でくたびれた心の癒やしにもなり、本当に、ありがたい。

 

4分類した後は、本当に無作為の抽選。

「全問正解で、抽選の対象」から1万円相当の賞品の当選者1人を選ぶ。

その1人を除く「全問正解で、抽選の対象」と「不正解ありで、抽選の対象」を合わせた中から、5000円相当の賞品の当選者10人を選ぶ。

10人を選ぶ2回目の抽選は、もうひと手間かける。

地域バランスを考慮する。

たとえばで言うと、X県の人ばかり当たって、Y県やZ県の人には当たらないみたいなことがないように・・・

抽選対象のハガキをある程度のエリアごとに分けてから、抽選する。

 

同僚の中には、杓子定規な人もいるから、私の抽選方法は内緒にしていた。

夜中に2~3時間ずつ3日くらいかけて、会社に残って採点、抽選をしていたから、誰も見ていない。

 

あと、気を付けないといけないのは、当選者の管理。

前回と同じ方が続けて当選することがないように、配慮していた。

やっぱり、多くの方に喜んでもらいたいから。

 

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