記者をやっていると、記者としての立ち回りが自然に身に付いてくる。
同業他社に先駆けて報じる「抜いた抜かれた」の競争にさらされるうちに、どうして抜けないのか、どうしたら後追い取材が難しくなるかも考えるようになる。
いわゆる特ダネ取材では周辺取材から進めて当事者に迫るアプローチ、「仁義を切る」という作法にも通じてくる。
素早く筆記するのにも慣れるし、メモを取らずに聞くのにも慣れる。
記者の立ち回りの工夫を、いくつか紹介する。
(詳しくはリンクから各記事へ。随時、追加・更新する)
(1)抜いた抜かれたの戦い
同業他社に先駆けて書く、いわゆる「抜きネタ」は土日曜付の紙面を狙って書くことがある。取材先となりうる官公庁が閉まっているし、出番の記者が少なくて、他社の後追い取材が難しくなるからだ。やれると、気持ちいい。やられると、とても悔しい。
(2)地元紙との戦い
抜いた抜かれたの戦いで、手強いのは地元紙だ。何しろ、その地域に配置している記者の人数が圧倒的に多い。
運動量でカバーしようと努めても、努力だけでは越えられない壁がある。
私が先に察知して取材しても、取材相手が地元紙に通報して横並び報道になるという嫌な経験を何度も何度も味わった。
(3)特ダネ取材の作法
水面下の話を取材する時は外堀から埋めて本丸に迫る。本丸の当事者はしゃべらないからだ。周辺の関係者に事実関係等を取材し、当事者には「こういうことで書きますよ」と通告する感じがベスト。これはという関係者に「仁義を切る」(書くということを伝える)気配りも欠かせない。
(以下の記事「ニュースが記事になるまで」の中に「特ダネ取材の作法」がある)
(4)タバコ部屋のお付き合い
タバコ部屋(喫煙所)での雑談は、取材相手との重要なコミュニケーションの場だ。本当に雑談でも、相手の私的な素顔が垣間見えたりして、グッと距離が縮まる。
(5)録音が苦手
録音は相手の話を記録する方法として取材現場でごく当たり前に行われるけど、私はあまりやらない。過去にちゃんと録音されていなくて大変な目に遭ったことがあり、苦手意識がとても強いからだ。駆け出し記者の頃、刑事裁判の取材で素早く筆記するのに慣れていたというのもある。
(6)車の停め方、走らせ方
どこに駐車するかは、選挙や火事に限らず、取材に行く時に思案するところ。警察担当だった駆け出し記者の頃、取材現場から少し離れたところに車を置く習慣が自然に身に付いた。それは、なぜか。
選挙カーの遊説について走る時のコツも書いてみる。
(7)記者の七つ道具
ノートやペン、カメラ、ノートパソコンのほかにも、あると便利な「記者の七つ道具」がある。脚立やタオルは必携。三角スケールや雨野帳は測量で知ったアイテム。
(8)「いつ載りますか」
「いつ載りますか」は取材相手によく聞かれるけども、緊急性の低い話題もの、催し物の場合は掲載予定が決まっていなくて、答えられないことが多い。だから、掲載紙の送付をもってかえさせてもらうことが多い。
<以下は、記者の仕事シリーズのハブ記事>
