てっちレビュー

新聞記者が綴る読書、音楽、映画・・・etc.あと、記者の仕事あれこれ

<記者の文章術・ブログ編>似たものと比較 定子×彰子とビアンカ×フローラの選択、マイケル×パコ×飛雄馬の父子関係・・・イメージが膨らみ、考察が広がる

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このブログのレビュー記事では、似たものと比較しながら、考察することが少なくない。

最近の例だと、人気歌手マイケル・ジャクソンの伝記映画「Michael/マイケル」(2026年、米国)のレビュー記事が、そうだ。

フラメンコギター奏者パコ・デ・ルシアや、野球漫画「巨人の星」(原作・梶原一騎、作画・川崎のぼる)の星飛雄馬と比較しながら、「猛特訓を施した父と子の関係」という切り口で考察した。

 

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新聞記事で、そんな書き方が一般的というわけではないけど、私は割と使う。

通常のストレートニュースでは控えるけど、コラムではよく使う。

特に音楽コラムでは、よく使った。

 

なぜ、似ているものと結びつけるかというと・・・

 

まず、それが私のものの考え方の基本だから。

私は、新たに知ったものを、既に知っているものと結びつける癖がある。

癖があるというか、自然に思い浮かぶ。

知っているものと結びつけることで、頭の中で置き場所が決まり、とりあえず理解した気持ちになるのだと思う。

このような考え方は、特に珍しくはないだろう。

 

ブログ記事では、似たものとの対比を積極的に使っている。

ひとつには、物事Aは、あまり知られていないとしても、割と知られている物事Bと結びつけると、読者にとって、イメージしやすくなるだろうという考え。

新聞の音楽コラムで、よく使っていたのは、まさに、この狙い。

 

考察の幅も広がる。

似ている点、似ていない点を掘り下げていくと、本題である物事Aの特徴が、よりわかりやすくなる。

映画「Michael/マイケル」のレビュー記事は、マイケル、パコ、飛雄馬の3人を「幼い頃から父に猛特訓を受けた」という共通点で並べつつ、三者三様の違いを説いた。

 

私が、このブログのレビュー記事の中で屈指の傑作だと自負する、平安文学研究者・山本淳子の著書「源氏物語の時代」のレビュー記事も、似たものと結びつけ、対比して書いた。

具体的には、平安時代の一条天皇の2人のきさき、定子&彰子を、人気テレビゲーム「ドラゴンクエストV(ファイブ)」の花嫁候補2人、ビアンカ&フローラと結びつけた。

このレビュー記事で説いたのは、固定観念の逆転というか、彰子とフローラの再評価。

「人情(定子、ビアンカ)か、実利(彰子、フローラ)か」という視点で語られがちな比較論と違う見方を示すことだ。

彰子やフローラは口数が少なく控えめで、何を考えているのか、わかりにくいけど・・・

よく見ると、健気だったり、思いやりがあったりと、一人の人間として魅力がある。

権力の付属物(彰子は時の権力者・藤原道長の娘)とか、大金の付属物(フローラは富豪ルドマンの娘)ではなくて、一人の人間として見直したら、面白いということだ。

このレビュー記事は、ゲーム発売から30年以上たつ今もネット上で続く「ビアンカ・フローラ論争」と絡めたから、興味を持ってもらいやすく、また、わかりやすくなったと思う。

 

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ついでに言うと、このブログでは、紫式部の「源氏物語」を、その漫画化作品「あさきゆめみし」(大和和紀)と対比させたレビュー記事も書いた。

「光源氏と藤壺は相思相愛だったのか」という切り口で。

このレビュー記事も、私のお気に入り。

 

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似たものと結びつけて対比させ、考察したレビュー記事をほかにも、いくつか例示して、この記事を締めくくる。

 

映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994年、米国)

ダブル主人公とも言える、ルイ(ブラッド・ピット)とレスタト(トム・クルーズ)の光と影の関係を、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦)のジョナサン&ディオと結びつけて考察した。

 

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映画「国宝」(2025年)

歌舞伎一筋に打ち込み、ほかのすべて、恋人さえも顧みなかった主人公・喜久雄(吉沢亮)の生きざまを、ボクシング漫画「あしたのジョー」(原作・高森朝雄、作画・ちばてつや)の主人公・丈と対比させて考察した。

 

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テレビアニメ「戦闘メカ ザブングル」

主人公のジロンが三角関係で、エルチを選んだうえに放つセリフ「ラグは強い子だ」を掘り下げた。振ったラグに思いやりがなさ過ぎるという視点で。劇場版アニメ「超時空要塞マクロス~愛・おぼえていますか」(1984年)の輝が三角関係の末、未沙を選んでおきながら、振ったミンメイに放つセリフ「君には歌があるじゃないか」と対比させた。

 

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