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ジョン・ゾーン「ネイキッド・シティ」 狂ったようなサックス乱れ吹きと、通常のジャズの粋な演奏が目まぐるしく切り替わる (おすすめ名曲名盤)

Naked City

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ジョン・ゾーン「ネイキッド・シティ」

John Zorn 「Naked City」

 

疾風怒濤のサックス奏者ジョン・ゾーンは、アクが強すぎて好みが分かれるだろう。

 

大学時代、インダストリアル・ロックやノイズ・ミュージックに興味を持ち、その延長でゾーンを知り、はまった。

 

1990年のアルバム「ネイキッド・シティ」に収録された代表曲「スナッグルパス」は、狂ったような乱れ吹きと通常のジャズの粋な演奏が目まぐるしく切り替わる。♪タラララン、ジャーン…という感じのピアノもいい。おもちゃ箱をひっくり返したような曲だ。

 


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この曲、サックス奏者デビッド・サンボーンと共演している。

 

サンボーンの作風とは全く違うので、意外な感じ。ネットで動画を見つけて知った。動画を見ると、憧れのサンボーンとの共演にゾーンは、はしゃぎ気味。残念ながら、CD化はされていないようだ。

 


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ゾーンは、フリージャズの巨人オーネット・コールマン(サックス奏者)を崇拝する。

 

1989年のアルバム「スパイvsスパイ」は、オーネットの曲のカバー集。名曲「ブロードウェイ・ブルース」などを高速で奏でて、敬意を表す。

 


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アルバム「ネイキッド・シティ」でも、名曲「ロンリー・ウーマン」をカバー。

 

ベースの重厚なリズムを加えてスリリングに仕上げており、原曲より好みだ。オーネットの傑作「テーマ・フロム・ア・シンフォニー」のフレーズもさりげなく交えており、面白い。

 


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ゾーンは、ネイキッド・シティ、ペインキラーという2組のバンドを結成して前衛的な音楽を探求した。

 

ゾーン名義のアルバム「ネイキッド・シティ」を原点とするネイキッド・シティでは、即興で奇声パフォーマンスを繰り広げる歌手・山塚アイ(ボアダムス)と組み、本領を発揮した。

 

家族や友人に聴かせて「いいね!」と言われたことはなく、「悪趣味」と言われたことはあるが、私はかっこいい音楽だと思う。メタルが好きな方なら、気に入ってもらえるのではないか。

 

ちなみに、ネイキッド・シティやペインキラーのアルバムジャケットは、日本の昔のピンク映画が大好きだというゾーンの感性を反映して、エログロだ。大学時代、店のレジに持っていくのが恥ずかしかったことを思い出す。

 

バンドのネイキッド・シティについては、あらためて書きたい。

 

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スパイVSスパイ

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