
鳥取市民はコーヒーが好きらしい。
総務省の家計調査の都道府県庁所在地ランキングで、1世帯あたりのコーヒー購入量の上位常連。1位になったこともある。最新データ(2023〜25年平均)では10位だ。
その鳥取市民のみならず、鳥取県民が大好きな「コーヒー」が「白バラコーヒー」。
大山乳業農業協同組合(鳥取県琴浦町)の看板商品で、生乳を70%使った、いわゆるコーヒー牛乳。
ミルク感が高く、それでいて、すっきりとした味わい。
スターバックスのラテより遥かに美味いと言われている。
鳥取県は人口が少ないからか、牛乳メーカーが大山乳業しかなく、学校給食の牛乳は全県的に「白バラ牛乳」。
県民は大山乳業の製品に愛着があり、とりわけ愛されているのが、白バラコーヒーというわけだ。
ここからまた鳥取市の話だけども・・・
鳥取市民は銭湯が好き。
中心市街地に温泉が湧いていて、温泉旅館のほか、銭湯に引いてあり、手軽に温泉を楽しめる銭湯が根強く愛されている。
湯上がりには脱衣場の自販機で白バラコーヒーを買って飲むのが定番。鳥取市で生まれ育った私もそうだ。
(鳥取市の銭湯の一例「元湯温泉」)
以前、兵庫県姫路市に旅行した時、コンビニで兵庫県・淡路島産とみられる「淡路島コーヒー」を見た。
ローカルなコーヒー牛乳って、どこにでもあるんだなと思うとともに・・・そのそばに白バラコーヒーが置いてあるのを見て、感激した。
鳥取県民の好物が関西に進出しているのか、と。

そして、この白バラコーヒーともよく合う鳥取市民の好物が「マイフライ」。
食パン2枚で、こしあんを挟み、衣を付けて揚げた、いわゆる揚げパンだ。
パン製造会社・亀井堂(鳥取市)の看板商品のひとつ。
かなり油っこいので、好みが分かれるかもしれない。私は大好き。
耳つきの食パンに衣を付けて揚げてあるので、耳の部分はカリカリ。
真ん中の柔らかいな部分との食感の違いを楽しめるのも、良い。
甘くて油っこいマイフライを楽しみ、後味すっきりな白バラコーヒーで締めくくるのが、おすすめだ。
ちなみに、鳥取市内の学校給食で出るパンは、亀井堂のものだった。
このため、鳥取市民は、亀井堂の製品に愛着がある。
家庭面を担当する部署にいた十数年前、私の故郷の逸品として、亀井堂のもうひとつの看板商品「サンドイッチ」を紹介したことがある。
食パン(耳つき)でピーナツバターを挟んだものとイチゴジャムを挟んだものがセットになった商品。

それぞれ味わう手もあるけど、私は両方を重ねて一度にかぶりつくのが好きだ。
祖父に連れられて保育園に通っていた頃、帰りには道中の食料品店で、このサンドイッチか、グリコ「コロン」を買ってもらうのが楽しみだった。
懐かしい。
十数年前に亀井堂に取材したところ、主力の食パンを生かして、新商品を作ろうという発想から、サンドイッチやマイフライが生まれたと聞いた。
サンドイッチは、のちに、ピーナツバターやイチゴジャム以外のバージョンも開発されたものの、この黄金コンビの人気にはかなわなかったという。
マイフライも、サンドイッチも、素朴な商品。
鳥取の市民性を反映しているかのようだ。
今となっては、レトロな雰囲気を醸し出すようになり、さらに魅力を増した。
そして、白バラコーヒーにしろ、マイフライ&サンドイッチにしろ、学校給食の体験とリンクしているのが興味深い。
あらためて、そう思った。


