てっちレビュー

 読書、音楽、映画・・・etc.あと、記者の仕事あれこれ

ロリーナ・マッケニット「ザ・ブック・オブ・シークレッツ」 エキゾチックで郷愁をそそる名曲「ママーズ・ダンス」 ゆらゆらと波に揺られるような心地になる (おすすめ名曲名盤)

The Book of Secrets

The Book of Secrets

Amazon

ロリーナ・マッケニット「ザ・ブック・オブ・シークレッツ」

Loreena McKennitt 「The Book Of Secrets」

 

歌手ロリーナ・マッケニットは、ケルト音楽を基盤に、さまざまな民族音楽や古楽を取り込んで、美しい曲を作る。

同じ趣向のほかのミュージシャンも頭に浮かんできて、イメージが膨らむ。

 

名曲「ママーズ・ダンス」を聴いた時、なぜか、懐かしさを覚えた。

ヒット曲なので、過去に、知らず知らずのうちに耳にしていたのかもしれない。

そうでないにしても、郷愁をそそる力が、この曲にはある。

エキゾチックな弦楽器の音色とインドの太鼓タブラのリズム。

そして、リズミカルなロリーナの歌。

気持ちよく、ゆらゆらと波に揺られるような心地になる曲だ。

♪チャラーラ、ラーララ…と、メインのメロディーを奏でるのが中世ヨーロッパの弦楽器ハーディ・ガーディ。

♪ブォンポポ、ブォンポポ…と途中に入るのが中東の弦楽器ウードのようだ。

 


www.youtube.com

 

「ママーズ・ダンス」は、1997年のアルバム「ザ・ブック・オブ・シークレッツ」に収録。

このアルバムは、ほかにもエキゾチックな曲がそろう。

 

収録曲「プロローグ」は、「ランラー、ラーラララー…」といった歌声で織りなす美曲。

 


www.youtube.com

 

私は10年くらい前に、伝統音楽を現代風にアレンジして、女性歌手の美声で聴かせるミュージシャンに興味を持ち、QNTAL、ステラマラ、ニヤーズを聴くうちに、ロリーナのアルバムを手にしたので、それらのイメージも重なる。

 

例えば、この曲「プロローグ」は、ステラマラの曲「Szerelem」を思わせる趣だ。

ステラマラの歌手ソーニャ・ドラクリッチが「サラーラン…」と歌う。

 


www.youtube.com

 

ちなみに、ステラマラの曲では「Baraka」が一番好き。

トルコのスーフィー音楽を取り込んだ曲だ。

 


www.youtube.com

www.tetch-review.com

 

収録曲「マルコ・ポーロ」は、軽快な曲。

タブラが刻むリズムに、弦楽器が絡む。

中盤には「ランララーララ…」とロリーナの歌が入る。

 


www.youtube.com

 

これは、ニヤーズの曲「Allahi Allah」を思わせる曲だ。

 


www.youtube.com

 

ニヤーズは、イラン生まれ、インド育ちの歌手アザム・アリの妖艶な歌声に、イランやインドの音楽が絡む。

一番好きな曲は「Golzar」。ウードの音色がよく味わえる。

 


www.youtube.com

www.tetch-review.com

 

あと、「マルコ・ポーロ」を聴いて思い浮かんだのは、ヒロイック・ファンタジー映画「コナン・ザ・グレート」で、悪の大王タルサの一派が享楽に浸る場面(この後、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる主人公コナンらが襲撃する)。

この場面の音楽は、雰囲気が似ているかも。

 


www.youtube.com

www.tetch-review.com

 

ついでに、もうひとつ。同じタイトルというだけだが、、、

フュージョンのキーボード奏者ボブ・ジェームスの「マルコ・ポーロ」も紹介する。

ロリーナの曲とは全く似ておらず、完全にフュージョン。

爽やかなイントロが印象的だ。

これは、本当に懐かしい曲。

 


www.youtube.com

www.tetch-review.com

www.tetch-review.com