人気歌手プリンス(Prince)は一見、何だか気持ち悪い。
裏声も、ルックスも、やたら肌をさらすところも。
それが聴くうちに、かっこよく思えてくる。プリンスになりたいと思うほどに。
私の場合、中学時代の同級生である親友(私にとってジャズとプログレの師匠)に勧められて1984年のアルバム「パープル・レイン(Purple Rain)」を聴き、好きになった。
これは、余韻がものすごいバラード。
いったん、食わず嫌いが解けると、それまで、なんとなく抵抗を感じていた「ワナ・ビー・ユア・ラバー(Wanna Be Your Lover)」(1979年のアルバム「愛のペガサス」に収録)のような曲も、良いなと思えてきた。
ちなみに、この親友や、私が兄貴のように慕う会社の先輩は、どちらも、1989年のアルバム「バットマン」を激推ししていた。
プリンスの曲で、私的ベスト3を挙げるとしたら・・・
(1)「KISS」(1986年のアルバム「パレード」に収録)
(2)「パープル・レイン」
(3)「リトル・レッド・コルベット(Little Red Corvette)」(1982年のアルバム「1999」に収録)。
「ホエン・ユー・ワー・マイン(When You Were Mine)」(1980年のアルバム「ダーティ・マインド」に収録)も、プリンスの曲だと知り、興味が増した。
シンディ・ローパーがカバーしたものを先に聴いたから、恥ずかしながら、シンディの曲だと思い込んでいたのだった。
ちなみに、私は、マイケル・ジャクソンよりプリンス、マドンナよりシンディが好き派(マイケルやマドンナがダメというわけではない。あくまで、どっちが好きかと言われたらの話)。
以前、記事「シンディ・ローパー『タイム・アフター・タイム』で書いた通りだ。
プリンスとマイケルの関係は、一般的には、プリンスのほうがマイケルを強くライバル視していたというイメージが強いのではないだろうか。
マイケルがライオネル・リッチーとともに作詞・作曲したチャリティーソング「ウィー・アー・ザ・ワールド」に、プリンスがドタキャンして参加しなかった話は、よく知られる。
だから、マイケルの伝記映画「Michael/マイケル」(2026年、米国)での描かれ方は、プリンスのファンとして、うれしかった。
マイケル(役の俳優)が、プールに浮かんで、天から楽曲のアイデアが降りてくるのを受け止めようとしているシーン。
そうしないと「プリンスに取られちゃう」というセリフがある。
マイケルのほうも、プリンスを強く意識していたという風に描かれていて、ありがたかった。
プリンスは、多くのミュージシャンに影響を与え、自らもさまざまな音楽を取り込んだ。
たとえば「ソー・ブルー」という曲は、尊敬する歌手ジョニ・ミッチェルへのオマージュだという。
ジョニとよく共演していたベース奏者ジャコ・パストリアスを思わせる演奏も、盛り込まれている。
ドリームポップバンド、コクトーツインズの幻想的な音楽にも注目した。
「ティク・タク・トゥー」という曲は、触発されて作ったらしい。
ファンクロックバンド、INXS(インエクセス)は、プリンスのファン。逆に、プリンスも関心を寄せ、ライブでINXSの曲をカバーしていたようだ。
とても個性的で人気者なのに、飽き足らない。
プリンスは孤高の求道者というべきか。
このハブ記事では、「KISS」「パープル・レイン」「リトル・レッド・コルベット」のレビュー記事3本を紹介する。
(詳しくは、リンク先の各記事へ。随時、追加・更新)
「KISS」
一番好きな曲。ねっとりとしたチュパチュパ音が最高だ。
そして、ファンキーなギターが聴きどころ(プリンスが演奏)。
アート・オブ・ノイズがカバーしたけども、あのねっとり感はプリンスでないと、出せない。
「パープル・レイン」
ゆったりと歌い上げるバラード。
8分40秒程度と長い曲なのに、歌はほぼ前半だけというのが大胆だ。
後半はギターと「フー、フーフーフーフー…」といった声で延々と聴かせ、余韻がものすごい。
あー、終わったかなと思ったところから、まだ2分くらい続く。
「リトル・レッド・コルベット」
♪ダン、ダダン、ダン、ダダン…と鼓動のようなドラムのビート、♪ファー…という感じのシンセサイザー、ささやくような歌声で、静かに始まり、じわじわと盛り上げて、サビで炸裂する。
「Little Red Corvette」というキーワードと、♪ジャージャッ、ジャージャ…という、メロディーの繰り返しが心地良い。
<おまけリンク>
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